本文へスキップします。

全国知事会

 メニュー

TOP先進政策バンク先進政策バンク詳細ページ

先進政策バンク詳細ページ

印刷

タイトル バイオガスプラント活用による資源循環型酪農経営に向けて
施策・事業名称 バイオマスエネルギー等利用実証事業
都道府県名 栃木県
分野 農林水産
内容 栃木県バイオマス総合利活用マスタープラン(H16‐H22)に基づき、家畜ふん尿由来のバイオガスから電気及び熱エネルギーを回収するとともに、副産物である消化液を肥料として有効活用する「バイオガスエネルギー活用型酪農経営」の普及を図るため、平成19年度に栃木県畜産酪農研究センターに「バイオガスプラント」を整備しました。

畜産酪農研究センターでは、バイオガスプラントの技術実証と評価に関する試験研究及び実証展示を行っています。

実証プラントは、80頭の乳牛から1日に排せつされるふん尿等4,850㎏及び食品廃棄物など地域内で排泄される有機質資源1,000㎏から、最大350kwh/日(家畜排せつ物のみでは146kwh/日)の電力や温水を得ることができるよう設計されています。平成20年~28年度の実績平均では、1日当たり約123kW(平均飼養頭数46頭)を発電し、バイオガスプラント自身やミルキングパーラー、牛舎、畜産酪農研究センター本館の電力として使用しています。また、発生する熱は温水として回収し、メタン発酵槽を36℃に保つための加温や消化液の殺菌等に利用しています。

この実証プラントに関する試験研究課題として、これまで次の2つの課題に取り組んで来ました。

1つ目の課題は、「メタン発酵プラントの有効性や実用性の実証と評価」です。プラントの運転コストや発電利用で得られる効果などの「経済性」、発電量や発熱量などプラントから回収される「エネルギー回収効率」、温室効果ガス低減効果やプラント等の臭気発生状況など「環境影響」などの項目について研究を進めています。また、プラント投入原料の有機物負荷向上技術や、メタン発酵の残さとして生じる消化液の濃縮技術等について検討しています。

2つ目の課題は、「メタン発酵消化液の化学肥料代替利用技術の開発」です。消化液の有効利用等を図るため、飼料作物等への効果的な施用方法についての研究を実施しました。

これらの試験研究により、バイオガスプラント及び消化液の有効性を評価するとともに、地域内の耕種・園芸農家や関係者との連携を進め、バイオガスプラントで作出されるエネルギーや堆肥、消化液を地域内で有効に循環利用するシステムの検討を行い、地域の特徴を活かしたバイオガスシステムの普及を目指しています。

なお、バイオガスプラントについては、専門家や酪農家だけでなく、広く県民の方々に対しても見学を受け付けております。見学を希望される場合は、家畜防疫上、必ず事前の申し込みが必要となります。

・見学できる日 : 月曜日から金曜日(ただし、年末年始、国民の祝日・休日を除く)。

・見学できる時間 : 原則13:00~15:00

・見 学 時 間 : 30〜60分

・申込受付時間 : 平日の10:00〜17:00(1ケ月前までにお申し込みください)
バイオガスプラント全景及びバイオガスプラント処理フロー
バイオガスプラント全景及びバイオガスプラント処理フロー
関連
ホームページ
http://www.pref.tochigi.lg.jp/g70/index.html
本件問合先 栃木県畜産酪農研究センター畜産環境研究室
0287-36-0768
chikuraku@pref.tochigi.lg.jp