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タイトル 県全体の行財政運営の効率化・最適化のため市町と県が連携(行政経営研究会)
施策・事業名称 市町と県による行政経営研究会
都道府県名 静岡県
分野 行財政改革
内容 行政経営研究会の取組について

1 行政経営研究会を設置した趣旨・目的
静岡県では、地方分権時代における新たな県と市町の施策協働で、最適な行政経営を展開するため、県と県内の市町及び県内の市町同士が連携し、県・市町が共通して抱える行政課題の解決に向けて取り組む実践的な組織として、静岡県、県内全市町と静岡県市長会町村会総合事務局で構成する、「行政経営研究会」を平成26年に設置しました。

2 行政経営研究会の歩みと成果
(1)行政経営研究会の仕組み
行政経営研究会は、県内の全市町と県の総務部長相当の代表者及び市長会・町村会事務局の代表者などの構成で研究成果の公表や取組の方針等を決定する機能を担う「研究会(通称:本会)」と、実際に研究や課題検討を行う「部会」及び「課題検討会」で運営されています。
(2)テーマ設定の考え方
行政経営研究会が取り組むのは、様々な行政の運営に関する事項で、県と市町が連携し、協働で研究と実践を重ねることで、県・市町の行政の成果が共に高まり、最適となると考えられる事項、その他、研究会が特に必要であると考える事項です。
(3)テーマ設定の仕組み
県内市町及び県が抱える行政運営に関する課題は、幅広い分野に渡り、様々な事項があります。その中で、行政経営研究会が研究するテーマは、「市町に対するアンケート調査等に基づく事項」や「県から市町に対する提案に基づく事項」、「行政経営研究会構成員からの提案に基づく事項」などの中から、部会や課題検討会の設置について行政経営研究会の決定を受けて設定されています。
また、このようにして設定されるテーマは、その課題の性質から、おおよそ以下の3つの視点で捉えることができます。
○市町と連携して事業・施策を効率的、効果的に進め、地域の住民サービスを維持・向上させるための取組
○法令や国の制度改正に伴い生じる新たな業務を市町とともに的確に進めるための取組
○市町でサービスの質が異なる場合、より高い水準に向けて県内全体の底上げを図るための取組
このように、行政経営研究会では、その時々の社会情勢や、市町及び県が直面する課題を捉え、効果的な研究が行えるよう配慮しながらテーマの設定を行っています。
(4)部会・課題検討会の運営方針
行政経営研究会では、平成26年度から、市町からの提案事項や国が地方に対応を要請する喫緊の課題等に関するテーマについて、次のような部会や課題検討会を設置して、研究等を進め具体策を実行しています。これまでに多くの実績をあげることができました。
(5)具体的な取組成果
行政経営研究会の8年間の取組で得られた成果は大きく「広域連携による施策の実践」に関するものと「具体の施策に向けた取組の実現」の2つに分類できます。主な成果を挙げると、以下のとおりです。

【広域連携による施策の実践】
・県富士総合庁舎の有効活用の検討と実践
・自治体クラウドの導入(賀茂4町、吉田町及び川根本町)
・賀茂地域教育振興センターの設置(市町・県が連携した地域の教育活動支援)
・消費者教育教材の共同開発
・消費生活相談の窓口となる行政職員の教材の作成
・施設紹介フェアの開催による競争性向上(指定管理者制度導入施設のPR)
・ふじのくに災害復旧支援隊の発足
・市町土木技術職員の参加可能な研修の拡充
・賀茂地域監査事務連絡会議の新設

<地方自治法に基づく共同処理>
○賀茂地域教育振興センターの設置(指導主事の共同設置)
○賀茂広域消費生活センターの共同設置
○行政不服審査法の第三者機関の共同設置

【具体の施策に向けた取組の実現】
・市町の課題・要望に沿った「公共施設総合管理計画」の策定支援
(全市町に対し個別に支援を行い期限内に策定を達成)
・県と市町の公共施設情報を県の地理情報システム上に公開
・「個別施設計画」策定の手引きの作成とガイダンス
・オープンデータの公開
・ICT-BCP初動版サンプルの作成とガイダンス
・ICT-BCPの策定支援(ほぼ全市町で策定が本格化)
・賀茂地域教育振興方針の策定
・「中核市への移行に関する調査」の実施
・公民連携・協働事例集の作成・出版
・計画策定等に活用可能な指標リストの共有・活用
・監査に関する様式・マニュアルの作成と市町間共有
・水道事業の「連携プラン」「共通仕様書」の作成
・水道事業におけるアセットマネジメントの実施
・権限移譲推進計画の策定と実施
・権限移譲事務に対する県から市町への支援体制の強化と改善
・公会計制度の有効活用の研究と実践(固定資産台帳の分析と活用手法の普及)
・マイナンバーカードを利用した子育てワンストップサービスへの対応確立
・特別徴収税額通知の発送事務のモデル的な改善策の提示
・水道事業等財務会計システム共同化(クラウド化)運用開始(賀茂1市4町)
・個別施設計画の作成に向けた実践
・市町間連携によるマイナンバーカードの「企業等一括申請方式」の試行
・官民連携プラットフォームの県内地域ごとの開催
・「大規模地震発生時における避難所運営を想定した指定管理者制度の運用」の情報共有
・動画配信による官民対話(サウンディング)の開催

行政経営研究会の4年間の取組に関する実績報告書を作成・公表しました
(平成30年3月)。
関連
ホームページ
https://www.pref.shizuoka.jp/kensei/shichozaisei/1040993/1012118.html
本件問合先 経営管理部市町行財政課
054-221-3709
sigyousei@pref.shizuoka.lg.jp