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タイトル ユネスコ世界記憶遺産をめざして!
施策・事業名称 国宝「東寺百合文書」全点の高精細デジタルカラー画像化とWeb公開
都道府県名 京都府
分野 教育・文化
内容 ■趣旨
京都府立総合資料館所蔵の東寺百合文書は、京都市にある東寺に伝えられた約2万5千通にもおよぶ古文書で、8世紀末(奈良時代末)から18世紀初頭(江戸時代初期)にかけての約1,000年間にわたる日本最大の中世古文書群である。1967年(昭和42)、文化財保護を目的に京都府が東寺から購入した。その史料的価値の高さから、1997年(平成9)に国宝に指定されている。
日本中世史研究の基礎資料として多くの研究者に利用され、また展覧会・講演会やマイクロフィルム化事業による全点の写真帳収録等を通して、資料の積極的な公開を行ってきた。
今回は、ユネスコ記憶遺産への登録を視野に入れながら、東寺百合文書全点のデジタル化とそのWeb公開を行い、さらなる利用促進を図る。

■事業概要
デジタル化作業は、2013年(平成25)1月から2014年(平成26)2月にかけて実施した。凸版印刷(株)に業務委託したが、国宝に指定されていること等の理由から、作業は総合資料館内で職員の管理指導の下に慎重に行った。
スキャナーによる撮影で作成されたデジタル画像は、総数およそ8万カットにも及び、画像ごとに「東寺百合文書目録」に対応する形で整理されている。
2014年3月から運用を開始したwebサイト「東寺百合文書WEB」において、全てのデジタル画像を公開した。これらはサイト内に同時に掲載した目録情報から検索できるシステムになっており、膨大な量のデータの中から目的の資料に容易にアクセスできる。
東寺百合文書にまつわるコラム形式の解説文なども随時更新しており、研究者だけでなく子どもから大人まで、多くの人に興味を持っていただける内容としている。

■特徴
インターネット上に公開した東寺百合文書のデジタル画像は、墨の色や紙の質感までわかるほど高精細なものとなっている。さらにこれらの公開画像は「クリエイティブ・コモンズ 表示 2.1 日本ライセンス」(CC-BY)で提供しており、総合資料館の所蔵であることを表示していただければ、web上や出版物への掲載、編集・加工等を認めている。

■成果
webサイトの運用開始当初から、CC-BYによる資料画像の公開は大きな反響を呼んでいる。国宝に指定されている資料画像をこれほどの規模で「ダウンロード自由」としたのはおそらく前例がなく、今後、国内外に日本のアーカイブズを発信する方法として注目を集めることが予想される。

■その他
東寺百合文書は、ユネスコ記憶遺産への登録を目指している。文書そのものに対する世界の「記憶遺産」としての評価はもちろんのこと、その資料にどうすれば世界中からアクセスできるかも重要な評価基準の一つであり、今回の事業はこの点でも大きなアドバンテージとなる。
・東寺百合文書 桐箱(シ函) 江戸時代から東寺百合文書が収められていた桐箱。加賀藩主前田綱紀から1685年(貞享2)に寄進されたもの。この箱が百個あることから「百合」の名がついた。
・東寺百合文書 桐箱(シ函) 江戸時代から東寺百合文書が収められていた桐箱。加賀藩主前田綱紀から1685年(貞享2)に寄進されたもの。この箱が百個あることから「百合」の名がついた。
・足利尊氏御内書 1339年(暦応2)10月27日 僧侶を置
・足利尊氏御内書 1339年(暦応2)10月27日 僧侶を置
関連
ホームページ
http://hyakugo.kyoto.jp/
http://www.pref.kyoto.jp/shiryokan/index.html
本件問合先 総合資料館歴史資料課
075-723-4834
shiryokan-rekishi@pref.kyoto.lg.jp