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タイトル 中性子ビームライン産業利用推進事業
施策・事業名称 中性子ビームライン産業利用推進事業
都道府県名 茨城県
分野 その他
内容 1 事業目的等
日本原子力研究開発機構(JAEA)と、高エネルギー加速器研究機構(KEK)が共同で、茨城県東海村に建設・運営している世界最高性能の研究施設であるJ-PARC(大強度陽子加速器施設)の産業利用を推進し、革新的な新技術の創出を図る。

※J-PARCについて
3台の大強度陽子加速器と3つの実験施設(物質・生命科学実験施設、ニュートリノ実験施設、ハドロン実験施設)が設置され、宇宙誕生の謎の探求から中性子を利用した高機能材料の研究開発まで幅広い研究がおこなわれている。

2 茨城県中性子ビームラインの概要
茨城県では、J-PARCの物質・生命科学実験施設内に独自に2本の中性子ビームラインを整備し、中性子の産業利用を推進。

(1)装置の種類
○茨城県材料構造解析装置(iMATERIA)
・X線では困難な水素やリチウムのような軽元素の位置と量の決定が出来るほか、原子サイズからナノサイズまでの幅広いスケールでの材料構造解析が可能。
・リチウムイオン電池、セラミック、金属、高分子などの材料解析に利用されている。

○茨城県生命物質構造解析装置(iBIX)
・すべての生物にとって生きるためにとても大切なはたらきをしているタンパク質の機能・発現や化学反応に関与する水素や水分子を高い精度で解析が可能
・難病治療薬の開発や触媒の開発などに貢献することが期待される。

(2)供用開始:平成20年12月

(3)整備費用:約22億円

(4)実験課題の申請・採択状況(H20~R3分)
○申請件数:1,194件
○採択件数:1,152件(うち産業利用課題:591件)

3 茨城県の主な産業利用推進に係る取り組み
J-PARC隣地に開設した「いばらき量子ビーム研究センター」を拠点として、県中性子ビームラインの管理運営及び企業や研究者が活動しやすい環境づくりや産官学連携の促進などにより、中性子の産業利用を推進している。

(1)J-PARC利用者のためのいばらき量子ビーム研究センターにおける総合窓口機能
・いばらき量子ビーム研究センターの設置(H20.12)
J-PARC利用のためのワンストップサービス、産学官の交流支援等。

(2)ユーザーニーズに対応した機器等の整備
・試料環境装置の整備化、解析ソフトの開発など

(3)トライアルユース制度やコーディネーター配置などによるユーザー支援
・トライアルユース制度の創設
県のビームラインを試行的に無料で利用できる制度
(県内企業2回、県外企業1回《成果公開のみ》)
・産業利用コーディネーター(2名)の配置
技術相談や研究スケジュール作成などの支援

(4)産業利用促進のための広報・啓発活動
・学会・展示会への参加・出展、研究会の開催、企業訪問等
・産業界と連携した活動
中性子産業利用推進協議会(H20.5.15設立、44団体加盟)
いばらき量子線利活用協議会(H20.7.28設立、229団体加盟)
関連
ホームページ
https://www.pref.ibaraki.jp/sangyo/kagaku/tyusei/bl-top.html
本件問合先 産業戦略部技術振興局科学技術振興課
029-301-2529
info-neutron@pref.ibaraki.lg.jp