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タイトル | スマート林業プロジェクト |
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施策・事業名称 | スマート林業プロジェクト~森林林業を「核」とした「地方創生」の実現を目指して~ |
都道府県名 | 徳島県 |
分野 |
農林水産 地域振興・まちづくり 人口減少対策 |
事業実施期間 | 令和元年7月1日~ |
施策のポイント |
本県では、全国に先駆けH17年度から「林業再生」、H19年度からはこれを進化させた「林業飛躍」、更に、H23年度からは10年後の県産材生産・消費量の倍増を目指した「次世代林業」という3つのプロジェクトを実施してきました。この10年間で高性能林業機械が50セット導入され機械化が飛躍的に進み、減少を続けていた林業従事者数がH22年には初めて増加に転じるなど、林業は活気を取り戻してきました。また、大規模な加工施設が整備され、全国に類のないA材~C材までの「徳島ならでは」の加工・流通体制が構築されると共に、全国初の「徳島県県産材利用促進条例」の具現化に向け、県を挙げての木材利用が進むなど、効果が着実に現れています。 こうした中、森林資源の更なる利用を図り、バイオマス原料を含め高まる木材需要に対応していくため、県産材の一層の増産とそれを担う新たな人材の育成・確保が急務となっています。そこで10年間で培ってきた、高い生産力や加工力を礎として、一歩先の未来を切り開く「新次元林業プロジェクト」を展開し、森林資源を活かし林業を核とした「地方創生」のモデルを徳島から全国へと発信します。 |
内容 |
【背景・ねらい】 徳島県では、豊富な森林資源を背景に、全国に先駆け、平成17年度から「林業再生プロジェクト」、平成19年度からは、これを進化させた「林業飛躍プロジェクト」、平成23年度からは10年後の県産材生産・消費量の倍増を目指した「次世代林業プロジェクト」、さらに、平成27年度からは10年間のプロジェクトで培った高い生産力や加工力を礎に、10年後の県産材生産量をプロジェクト開始前の約4倍となる60万㎥まで高める「新次元林業プロジェクト」を実施してきました。 これらのプロジェクトの取組みにより、川上においては、高性能林業機械が66セット導入され、機械化が飛躍的に進み、平成17年度の2倍を超える素材生産体制が整備されるとともに、昭和35年以降減少を続けていた林業従事者数も、平成17年を境に増加傾向に転じるなど、林業は着実に活気を取り戻しています。また、川中、川下においては、A級材からD級材までの大規模な加工施設が整備され、全国に類のない「徳島ならでは」の加工・流通体制が構築されたことで、原材料の県産材への回帰が進むほか、2020東京オリ・パラをはじめとした国内における国際イベントに向けた大都市圏での県産材の売り込みや、東・東南アジアを中心とした海外への輸出・交流が進むなど、プロジェクトの効果が着実に現れています。 こうした中、令和元年度から「森林経営管理制度」やその財源としての「森林環境譲与税」の配分が開始されるなど、個人での管理が難しくなった森林を林業経営者に集積・集約化することで施業地の拡大が期待されるほか、5Gに代表される次世代通信技術やロボットやAIなどテクノロジーの急速な進展、また、近隣地域での大型製材工場や木質バイオマス発電所の相次ぐ稼働による原材料の不足など、林業をとりまく環境が大きく変化しています。今後は、成熟する森林資源を利用した林業の成長産業化の確立と森林吸収源対策による地球温暖化防止を推進するため、県産材の一層の増産とそれを担う更なる人材の育成・確保が必要であり、これら環境の変化をチャンスとしてとらえた適時の施策展開が求められています。 そこで、これまで4次にわたる林業プロジェクトの成果を基に、新たな森林管理体制に基づく施策の推進とAIやICT等、最先端技術を駆使した「スマート林業プロジェクト」を展開することにより、生産から利用までの一貫した体制を確立し、林業を核とした「地方創生」の実現を目指します。 【戦略目標】<10年後(2028年度)> ■県産材の生産・消費量 現状(H29)37.5万㎥→当面の目標(R6)60万㎥→10年後の目標(R10)70万㎥ ■新規林業就業者数 現状(H29)352人→当面の目標(R6)546人→10年後の目標(R10)800人 【主な行動目標】<4年後(2022年度)> <川上>林業生産 ◆コンテナ苗木の人工造林面積 100ha(H29)→200ha(R4) ◆花粉症対策に資する苗木供給量 360本(H29)→5万本(R4) ◆林内路網開設延長 7,567km(H29)→8,310km(R4) ◆主伐生産システム導入数 3セット(累計)(H29)→7セット(累計)(R4) ◆林業アカデミー修了者 24名(累計)(H29)→100名(累計)(R4) ◆「意欲と能力のある経営者」数 -(H29)→25経営者(R4) <川中>木材加工 ◆人工乾燥材出荷割合 43%(H29)→48%(R4) ◆JAS認定工場 15工場(累計)(H29)→20工場(累計)(R4) ◆新商品開発数 -(H29)→5品目 <川下>木材利用 ◆県産材自給率 61.9%(H29)→70%(R4) ◆「とくしま木づかい県民会議」参画団体数121団体(累計)(H29)→130団体(累計)(R4) ◆木育インストラクターの養成 -(H29)→80人(R4) ◆現場型木造建築学校参加者数 -(H29)→50人(R4) ◆輸出相手国との技術交流者数232人(累計)(H29)→800人(累計)(R4) ◆県産材輸出額 1億円(H29)→1億7千万円(R4) |
関連 ホームページ |
https://www.pref.tokushima.lg.jp/ippannokata/sangyo/ringyo/5030567 |
本件問合先 | 徳島県農林水産部スマート林業課 |
088-621-2461 | |
smartringyouka@pref.tokushima.lg.jp |