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タイトル ケアマネジメントの実践で職員力アップ、やりがいアップ!
施策・事業名称 ケアマネジメントの実践で職員力アップ、やりがいアップ!
都道府県名 三重県
分野 健康福祉
事業実施期間 平成27年12月1日~
施策のポイント 生活保護業務のノウハウを蓄積することが困難であり、最も重要な業務の一つである就労支援に苦慮していた。そのため、従来は援助方針という方針に基づいて支援を行っていた業務プロセスについて、援助方針をさらに具体化させた個別支援計画(プラン)を作成するようにして短期目標を設定するとともに、具体的な取組内容を明確にするなどの改善を行った。これらの改善により、生活保護受給者の支援を向上させるとともに、職員力の向上、ひいては組織力の向上をめざした。
内容 <現状や課題、設定した目標>
・当事務所の生活保護ケースワーカー3名は、新採2ケ所目のキャリア形成中の職員ばかりであり、生活保護業務をした経験もなければ、福祉業務を行った経験もなく、3年で転勤してしまうため、生活保護受給者へのケースワークなどのノウハウを蓄積することが困難であった。
・各ケースワーカーは、生活保護業務で最も重要な業務の一つである生活保護受給者の就労支援に苦慮しており、業務が停滞していた。
・そのため、各ケースワーカーは、全国の多くの生保ケースワーカー同様、業務にやりがいを感じていなかった。

<取組の検討プロセス、改善点等>
・これまで、「就職して安定的な生活を送れるようにする。」といった援助方針を立て、ケースワーカーが生活保護受給者の就労支援を行っていたところを、援助方針をさらに具体化させた個別支援計画を作成し、それに基づいて支援するように改善した。
・新規の保護開始、廃止など定型的な内容の検討しかしていなかったケース診断会議を改善し、計画に基づくアクションの評価、次期計画の見直しを主眼とした会議とした。
・加えて、このようなケース診断会議を定期的に実施することにより、ケースワーカーが自分が担当するケース以外の事例を考える機会とし、継続的にケースワークを学び合える場とした。
・さらに、ケースワークは、個別支援であるため定まったマニュアルなどないことから、今後のケースワークの道標となるよう、代表的な困難事例を事例集としてまとめ、ケースワークの見える化を図り、ケースワーカー全員が持つようにした。
・こうした業務の改善により、生保受給者への支援の質を上げるとともに、これらの業務プロセスの実践、経験を通じて、経験の浅いケースワーカーであっても短期間でスキルが向上するようにした。

<効果、成果>
・個別支援計画を作成することにより、困難な事例であっても、何から支援を始め、どこまでのことをいつまでに行うかが明確になり、経験の浅いケースワーカーであっても計画的、かつ、段階的に生保受給者への支援ができるようになった。
・また、所属長も参加するケース診断会議で細部にわたることまで検討するなど組織的対応を強化したことにより、ケースワーカーが一人で困難ケースを抱えて悩むことがなくなった。
・代表的な困難事例を事例集としてまとめた「ケースワーク事例集」を活用することにより、他の事例の対応に応用することができた。

<工夫した点や苦労した点>
・業務の進め方が変わる違和感を緩和するため、4ケ月の試行期間を設定し、検証の上、本格稼働することとした。
・個別支援計画の作成は、困難事例だけに限ることとし、過度に業務負担がかからないようした。
・短期的な到達点(目標)を明確にして、可視化することで、大きな目標をだけで業務を進めていた時に比べて、評価の際に成果を見えやすくした。
・成果が得られにくい生活保護業務の中で、短期目標を評価することにより成果を見えやすくし、職員のやりがいにつなげるようにした。
本件問合先 紀南福祉事務所
0597-85-2150
mfukushi@pref.mie.jp