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タイトル | コツコツ地道にマニュアル作成~ミスの根絶と事務軽減を目的に~ |
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施策・事業名称 | コツコツ地道にマニュアル作成~ミスの根絶と事務軽減を目的に~ |
都道府県名 | 三重県 |
分野 |
行財政改革 防災・危機管理 地域振興・まちづくり |
事業実施期間 | 平成28年4月1日~ |
施策のポイント |
県営住宅の家賃算定は入居者の翌年度家賃を決める重要な事務であり、入居者からの関心が最も高いプロセスであり、失敗(算定誤りや通知ミス等)は許されません。また、この事務は複雑かつ膨大な作業量が必要ですが、これまでは口伝による知識の承継が行われてきたため、初任者にはプレッシャーの大きい仕事となっていました。 そこで、わかりやすいマニュアルや年間の作業予定を作成し、ミスの起こりにくい環境を整え、当該事務にかかるミスの防止、所要時間の削減を行いました。その結果、初任者であっても、作業スケジュールや時間の予測を自ら行えるようになったため、スムーズに事務を行うことができ、時間外削減(前年度比64.7%減)や効率的な年休取得(前年度比16.9%増)につながりました。 |
内容 |
<現状や課題、設定した目標> 住宅政策課では、毎年約3,000世帯の県営住宅家賃を算定していますが、その事務は入居者の翌年度家賃を決める非常に重要なものです。この家賃決定の事務は複雑かつ膨大な作業量がありながら、そのプロセスは担当者の口伝によるところが多く、担当者が異動してしまうとそれまでの経験がなくなり、一からのスタートとなることが業務の所々にありました。 そこで初任者でもわかりやすいマニュアルや年間の作業予定を作成し、それを基に業務を行うことで、事務の誤りをなくすとともに、事務にかかる時間を削減することを目標としました。 <取組の検討プロセス、改善点等> 県営住宅の家賃は、1.建物の立地、経過年数等により算定した基準額と2.入居者の収入に基づき決定しています。 1.は「県営住宅管理システム“at home 4”」というソフトに各種係数を入力することで自動計算しており、2.については、入居者から提出された収入申告書のデータを職員が審査し、所定の用紙に転記し、その後、システムに入力しています。 1.については、システムの操作が複雑であり、ミスの原因となることも多いことから、操作フローを策定し、手順毎にハードコピーを残し、解説を加えました。また、2.については、各種所得や控除に関する知識が必要であり、住宅管理班の担当者6名と嘱託員2名が同程度の知識を共有する必要があったため、作業マニュアルを策定し、毎週開催している班会議で周知と手順の確認を行いました。 また、これらの家賃決定に関する年間スケジュールを月ごとに作成しました。 <効果、成果> 1.システムの操作フローを作成したことで初任者であっても早期に操作手順を習得でき、使い始めた1週間以内に事務に必要な操作ができるようになりました。 2.収入申告書の転記作業マニュアルを策定し、班会議で内容を確認したことで、各担当者間の知識が共有され、スムーズな作業が行われました。 3.家賃決定に関して年間を通したスケジュールを作成したことで、業務の繁閑時期を把握しやすくなり、計画的な年休取得につながりました。 4.上記の取組により、家賃決定事務担当者の時間外時間数は、前年度比64.7%減、休暇取得日数は前年度比16.9%増(いずれも平成28年12月末時点推計)となりました。 <工夫した点や苦労した点> 作業マニュアルや年間のスケジュールについては前任者がある程度作成してありましたが、それらを検証・ブラッシュアップして運用しました。 また、年間スケジュールについては、前任者がグループウェアの予定表に細かく打ち込み、月ごとに印刷して残したことで、精確な作業スケジュールの把握が容易にできました。 |
本件問合先 | 住宅政策課 |
059-224-2703 | |
jutaku@pref.mie.jp |