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タイトル | ゲノミック評価を活用した繁殖雌牛の改良促進 |
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施策・事業名称 | 群馬の肉牛戦略~ゲノミック評価活用促進~ |
都道府県名 | 群馬県 |
分野 | 農林水産 |
事業実施期間 | 平成29年4月1日~ |
施策のポイント |
牛のDNA型を検査し、その個体の能力を推定する最新の育種価評価法であるゲノミック評価法を活用し、県畜産試験場で繋養する繁殖雌牛群の改良を加速化する。 改良した繁殖雌牛群から採取した高能力が期待される受精卵を県内和牛改良組合に配布することで農家飼養牛の改良も加速化し、肉用牛生産基盤の強化を図る。 ※育種価とは、種雄牛(父牛)と繁殖雌牛(母牛)の産子の枝肉成績をもとに推定される種雄牛と繁殖雌牛の遺伝的能力のこと。 |
内容 |
〈背景・経緯〉 肉用牛の遺伝的評価は、これまで育種価評価法を主体に実施してきた。本法は、生まれた子牛を肥育・と畜して、その肉質成績によって判定するため、最初の評価結果が明らかになるのは、その母牛が5歳令になった頃となり、判明まで長時間を有する。 さらに、子牛のと畜が肉質成績を入手できないと畜場で行われた場合は、育種価評価ができないことから、県内で飼養されている黒毛和種繁殖雌牛には、育種価が未判明な牛も多い。 近年、個体の遺伝子(DNA)を用いて遺伝的能力を推定する、新たな育種価評価法であるゲノミック評価法の研究開発が進められている。 本法は、誕生直後の子牛においても評価が可能であり、これまでの育種価評価法と比較すると、結果が判明するまでのスピードが格段に早く、牛の改良増殖のスピードアップを図ることができる手法である。 県内には、本手法の研究開発を進めている(一社)家畜改良事業団があり、県畜産試験場でも早期から連携して研究に着手し、本手法を積極的に活用して繁殖雌牛群の改良増殖を進めた結果、短期間のうちに飛躍的に産肉能力の改良が進み、これら優良繁殖雌牛群から採取した、高能力が期待される受精卵を農家に配布することで、改良成果の農家波及の段階に入った。 〈目的・ねらい〉 県産黒毛和種の改良増殖のスピードアップによる肉用牛生産基盤の強化。 〈事業の概要〉 (1)ゲノミック評価を活用した優良繁殖雌牛群の選抜改良 黒毛和種改良方針に基づき、県外から優良繁殖雌牛を導入するとともに、ゲノミック評価結果等に基づく計画交配を実施。得られた産子についてはゲノミック評価結果等を活用して選抜を行い、高能力雌牛を繁殖雌牛として保留することで、優良繁殖雌牛群を造成する。 (2)スーパー黒毛和牛受精卵供給事業 優良繁殖雌牛群から採取した、高能力が期待される優良受精卵を「スーパー黒毛和牛受精卵供給事業」として県内和牛改良組合に配布することで、県有牛の改良の成果の農家への波及を促す。 受精卵産子については、ゲノミック評価を行うことで早期に能力を判定し、高能力雌牛の確実な保留を促し、県レベルでの改良を増進する。 |
本件問合先 | 農政部畜産課畜産振興係 |
027-226-3106 | |
chikusanka@pref.gunma.lg.jp |