政策個表

タイトル 「人材流出県」からの脱却へ向けて!
施策・事業名称 産業人材還流促進事業、産業人材確保プロジェクト推進事業、採用力向上支援事業、高校生・大学生県内就職促進事業など
都道府県名 佐賀県 本件問合先 佐賀県産業人材課産業人材担当
分野 商工・労働 0952-25-7310
事業実施期間 平成28年9月30日 ~ sangyoujinzai@pref.saga.lg.jp
施策の
ポイント
取組開始前、当県は、高校卒業後の県外への就職率・進学率がともに47都道府県でワースト5に入る、全国でも数少ない「人材流出県」だった。この背景は、わが国経済社会の発展の中、「都市部にヒト・カネ(家計の貯蓄超過)といった生産要素を拠出し、その成長の果実の再分配(財政移転)を享受することで、都市部の財・サービスの移出先市場を形成するとともに生産要素の再生産につなげる」といった典型的な地方の成長モデルの中にあったこと。
しかし、「低成長に伴う財政制約」や「人口減少社会の中での地域社会の持続可能性問題」など大きな環境変化の中、こうした成長モデルはもはや持続困難…このような問題意識から、平成28年度後半以降、小規模な県ならではのメリットを生かした「きめ細かな橋渡し」やデメリットを克服するための「大胆な呼び水」などといった考え方で「高校生・大学生の県内定着」「県外進学者の県内還流」「企業の採用力向上」といった各種施策の改善・充実に取り組んできたところ。
この結果、高校生や大学生の県内就職率が向上し、着実に成果が上がっている。
内容 取組開始前、当県は、高校卒業後の県外への就職率・進学率がともに47都道府県でワースト5に入る「人材流出県」だった。この背景は、わが国経済社会の発展の中、「都市部にヒト・カネといった生産要素を拠出し、その成長の果実の再分配を享受することで、都市部の財・サービスの移出先市場を形成するとともに生産要素の再生産につなげる」といった典型的な地方の成長モデルの中にあったこと。
しかし、「低成長」や「人口減少社会」など環境変化の中、こうした成長モデルはもはや持続困難…このような問題意識から、平成28年度後半以降、施策の改善・充実に着手。

■ 平成27年度までの取組
従来、主に以下のような取組を展開。
・ 「さが就活ナビ」や「さがUターンナビ」での企業情報・採用情報の集約・発信
・ 産業人材確保プロジェクト推進会議による合同企業説明会や各種セミナー開催
・ 「佐賀県のしごと相談室」や「ジョブカフェSAGA」による人と企業のマッチング
しかし、平成27年末頃から労働市場が急速に売り手市場化、県内企業の人材確保が政策課題として焦点化。


■ 平成28年度以降の拡充
【産業人材確保緊急支援事業(平成28年度~平成30年度)】
平成28年度9月補正予算で、県内の高校と企業とを橋渡しする10名前後の「緊急支援員」を配置。企業訪問を通じて県内企業の採用情報を掘り起こし、「訪問調査票」「PRシート」にまとめて県内の高校に提供するとともに各校で「校内企業紹介会」を開催。
小規模な県ならではのメリットとして「人伝いできめ細かに」を重視、半年で1,000回ペースでの学校や企業への訪問活動などを展開。

【県外進学者等のメアド登録「さがここ」(平成28年度~平成30年度)】
産業人材確保緊急支援事業への着手と並行し、主に県外進学者を念頭に、進学後も定期的に当県の情報を配信し、「サガはココ(ロの中に)ある」と実感いただけるよう、メールアドレスの登録制度に着手。

【佐賀さいこうUJI就職応援事業(産業人材還流促進事業)(平成29年度~平成31年度)】
平成29年度当初予算では、県内企業にUJIターン就職する大学新卒者等への奨励金に着手。10~30万円を最大500名に支給するものだが、これは、
・ 人材流出が深刻な当県の場合、いわゆる奨学金返済支援では一人当たりが高額なために対応可能な人数が限られること
・ 小規模な県故に知名度の面ではハンディキャップがあるため、「まずは大胆な策を通じて選択肢に加えてもらう」必要があること
といった観点から。
応募には「さが就活ナビ」への登録を必須としており、「佐賀にもものづくりでトップシェアの企業やAI・IoTにチャレンジしている企業も!」「だったら自分にも魅力的な企業や仕事が?」と気づいてもらうことがねらい。

【近県大学巡回相談「ShuKatsu@SAGA」(平成29年度~)】
「佐賀さいこうUJI就職応援事業」への着手と合わせ、福岡など近県で合意を得た大学に月1回、職員を派遣してUターン就職の相談窓口を開設。毎回の相談者は数名程度だが、小規模な県には一定のメリットがあり、中には継続的な相談者もでてきたところ。
あわせて「協賛企業」を募集し、各社のノベルティグッズ(小物や文房具、サンプル食品等)を募り、県内企業の認知度向上のため、相談者等に配布。

【さがでキラめく人材ハンティング事業(産業人材還流促進事業)(平成29年度~平成30年度)】
国主導で立ち上がった「プロフェッショナル人材戦略拠点」による県外からの高度人材の還流を一層促進するため、重点的にターゲティングする産業分野や成長可能性の高い企業についてマッチングに伴う紹介手数料の負担を軽減。

【採用力向上支援事業(平成30年度~令和3年度)】
上記の求職者側へのアプローチに取り組む中、県内企業の「採用力」に課題があることが判明。このため、平成30年度当初予算では「採用力向上支援事業」として、人材ビジネス事業者等の専門的知見も活用しながら県内企業向けにセミナー及び個別コンサルティングを展開。
これらを通じて「人材確保」や「採用」に留まらず、人口減少社会における重要な経営課題である「HRM(人的資源マネジメント)」を幅広く浸透。また、あわせてそれら企業支援を担う事業者等についても民ベースでの持続可能なビジネスモデルの確立へとつなげ、地域における新たな産業の一つとして創出していくことで、人材面からの地域産業の競争力強化につなげる。

【高校生県内就職促進事業(平成31年度~)】
更なる売り手市場化や、県外企業からの求人の大幅増などを受け、県内就職促進に向けた更なる取組が求められている。このため、より効果的に生徒に対し働きかけるため、学校を所管する教育庁等と一体となって令和元年度から高校生の県内就職率60%を目指す「プロジェクト60」と銘打ち、高校生や保護者に対し県内企業の魅力を伝えるための合同説明会の開催や就職者の多い専門学科高校等に県内企業と高校をつなぐ支援員の配置などに取り組んだところ、令和元年度卒は60.8%と目標を達成。
このため、令和2年度は65%を目指し「プロジェクト65」と銘打ち、高校に配置した支援員の追加配置など、取組強化を図ったところ、令和2年度卒も65.8%と目標を達成。
さらに、令和3年度は更なる向上を目指し「プロジェクト65+」と銘打ち、通勤圏外から新規高卒者等を採用する企業に対し、住宅手当や社員寮の整備に対する補助、高校の進路指導教諭による県内企業訪問交流会の開催など、更なる取組強化を図ったところ、令和3年度卒も令和4年3月末における速報値では、66.6%と目標達成見込み。
令和4年度からは、特に人材不足が顕著な建設業の魅力を伝えるためのICT施工体験会やPR動画制作、進学希望が多い普通校の生徒にも県内企業の魅力や施策情報を発信するなど、更なる取組の強化を図る。

【Uターン就職活動交通費支援事業(令和2年度~)】
高校生の県外進学率が8割と高い当県において人材確保を進めるにはUターン就職を促進することが必要。
Uターン就職の阻害要因として挙げられるのは、「地元までの交通費」「地元までの距離・時間」といった地理的要因。
こうしたUターン就職の阻害要因を軽減するため、面接やインターンシップなどの就職活動に必要な交通費の補助に取り組む。

【大学生県内就職促進事業(令和2年度~)】
当県の大学生・短大生の県内就職率は大学生で3割弱、短大生で7割強となっており、特に大学生において低い状況。
県内の大学生は、県外からの進学者が多く、就職の際に県外に戻ってしまうことが要因の一つであり、在学中の早い段階から、県内企業の魅力とともに佐賀県での暮らしのすばらしさを訴求することが重要。
このため、学生と県内企業との交流イベント「さがを深く知る大交流会”サガシル”」を開催。
イベント当日だけでなく、企画段階から学生が参加し主体的に関与することにより、学生自らの気づきを促進することで県内定着を図る。

■ 現時点での成果など
・ 高校生の県内就職率はプロジェクト60の取組開始前の平成31年3月卒56.9%に比べて令和2年3月卒では60.8%、令和3年3月卒では65.8%と上昇。8.9ポイントの上昇は47都道府県で最大であるとともに、18年ぶりに65%超を達成。また、令和4年3月卒では速報値で66.6%と引き続き上昇中。
・大学生・短大生の県内就職率は取組開始前の令和2年3月卒の大学生29.9%・短期大学生73.6%と比べて令和3年3月卒では大学生32.6%・短大生76.1%、令和4年3月卒では大学生31.5%・短大生75.6%と若干低下するものの全般的に上昇傾向。
高校生のための県内企業合同説明会
高校生のための県内企業合同説明会
保護者のための県内企業合同説明会
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高校教諭による県内企業訪問交流会
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さがを深く知る大交流会”サガシル”
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