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タイトル | 外国人の子育てを支援する「多文化子育てサークルによる言語習得促進事業」の実施 |
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施策・事業名称 | 多文化子育てサークルによる言語習得促進事業 |
都道府県名 | 愛知県 |
分野 |
教育・文化 人口減少対策 |
事業実施期間 | 平成29年8月1日~平成30年3月20日 |
内容 |
【背景・現状】 現在、愛知県には、全国で2番目に多い、23万人余りの外国人県民が暮らしており、その内の約7割の方は、永住者、特別永住者、定住者、日本人の配偶者等といった長期滞在が見込まれる外国人県民の方となっています。 このような永住化は、外国人県民が減少した時期を通じても、一貫して進行し続けており、本県で子どもを産み育てる外国人県民は、増加傾向にあります。 一方で、異国での出産・子育ては、言語や文化の違いを背景に戸惑いを生み、日本で出産・子育てをする外国人の方の中には、孤独感や不安感を抱えている方もいます。 特に、日本語が十分に話せない外国人保護者にとって、育児に関する情報を得たり、子育て支援センターなど地域の子育て支援施設に赴いたりすることは、難しいことがあります。 また、日本社会で暮らす外国人は、親の母語と日本語のどちらで子どもを育てていくかという、大きな悩みに突き当たることがあります。親がよかれと思い、片言の日本語で子どもに話しかけることがありますが、これは子どもの言語発達にとって望ましいことではありません。子どもが大きくなったとき、親子の間で十分にコミュニケーションをとることができる言語を守り育てる必要があります。 【事業概要】 本事業は、これらの課題に対応するため、県内2か所で「多文化子育てサークル」をモデル的に開催したものです。「多文化子育てサークル」の中では、乳幼児を持つ外国人県民に子育ての楽しみを感じていただくため、絵本の読み聞かせやベビーマッサージ、クリスマス会といった親子で楽しめる様々な企画や交流を実施しました。また、母子保健や保育所の制度など日本で子育てをしていく上で必要となる情報や、子どもには親が一番自信を持って話せることばで話しかけるなど、乳幼児期の言語習得に必要な知識の提供、保護者の日本語能力の育成も行いました。 各地で7回ずつ開催し、延べ200組以上の親子に参加していただくことができました。 さらに、本事業では、この「多文化子育てサークル」の実施と併せて、外国人保護者向け及びこうした保護者を支援する立場にある方向けの、2種類の啓発資材を作成しました。 外国人向けの啓発資材「あいち多文化子育てブック」は、母子健康手帳・乳幼児健診・保育所などの各種制度や、子どものことばの育て方などをはじめ、日本で子育てをする上で保護者が知っておく制度について情報提供することを目的として作成した冊子で、ポルトガル語、英語、中国語、フィリピン語、スペイン語の5言語訳と、「やさしい日本語」の併記により作成しました。 また、支援者向けの啓発資材「「多文化子育てサークル」実施マニュアル」は、この「多文化子育てサークル」の必要性を、県内自治体やNPO団体など、様々な担い手に御理解いただき、県内に「多文化子育てサークル」を普及していくことを目指したもので、本事業の必要性や実施のポイント、実施事例などについて紹介しています。 |
関連 ホームページ |
http://www.pref.aichi.jp/soshiki/tabunka/tabucircle-report.html |
http://www.pref.aichi.jp/soshiki/tabunka/kosodate-book.html | |
本件問合先 | 愛知県県民文化部社会活動推進課多文化共生推進室 |
052-954-6138 | |
tabunka@pref.aichi.lg.jp |