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タイトル 平成28年熊本地震関連教材「つなぐ~熊本の明日へ~」
施策・事業名称 道徳教育総合支援事業
都道府県名 熊本県
分野 教育・文化
事業実施期間 平成29年4月1日~
施策のポイント 熊本県教育委員会では、この時に見られた子供たちの思いや姿をはじめ、国・県内外から御支援いただいた方々への感謝の気持ちなどを決して風化させることなく、末永く語り継いでいくことが、これからの未来を創る子供たちの礎になるものであると考え、道徳の授業を中心に学校の教育活動全体で活用できる熊本地震関連教材「つなぐ~熊本の明日へ~」を作成いたしました。
道徳教育が始まって60年。その節目となる平成30年度から「特別の教科 道徳」(道徳科)が始まります。道徳の教科化は、答えが一つではない道徳的な課題を子供たちが自分自身の問題として捉え、向き合う「考え、議論する道徳」への転換を目指すものです。本教材は、熊本地震の経験を踏まえ、自己を見つめ、他者と交流する中で自己の生き方についての考えを深めていく道徳の教科化の趣旨の実現に大きく寄与するものと確信しています。
内容 本教材は、平成30年度から始まる道徳の教科化は、答えが一つではない道徳的な課題を「自分ならどうするか」と自分自身の問題として捉え、向き合う「考え、議論する道徳」への転換を目指すものです。
郷土熊本が経験した熊本地震を通して、自己を見つめ、他者と交流するなかで自己の生き方についての考えを深めていけるよう作成しました。本教材を活用することにより、熊本地震で見られた姿や経験を語り継ぐとともに、郷土を愛し、「助けあい 励ましあい 志高く」の熊本の心の具現化となる「みんなのために、自分にできることは何か。」を自ら考え、夢と誇りを持って主体的に行動する子供たちの育成を図ることを目的とします。
小学校1・2年用、小学校3・4年用、小学校5・6年用、中学校用の4冊組です。
各教材、道徳の授業で活用できる教材と道徳の授業以外で活用できる読み物資料の2部で構成しています。各20話を収録しています。
本教材の特徴は、以下の4つの視点から教材を掲載しています。
◆「生きる」に関する教材
熊本地震の経験を踏まえた、命の大切さ・尊さ、自己の生き方・在り方を学ぶ教材
◆「助けあい 励ましあい」に関する教材
熊本地震の経験を踏まえた、人・家族・地域とのつながりの大切さ、社会参画・公共の精神等を学ぶ教材
◆「志高く」に関する教材
熊本地震の経験を踏まえた、夢や希望をもつことの大切さ、困難を乗り越えやり抜く強さを学ぶ教材
◆熊本県の文化財に関する教材
郷土の文化財の復旧・復興の姿から学ぶ教材

県教育委員会では、子供たちの心のケアについて、長期的に取り組んでいく必要があると考えており、作成に当たっては直接的な表現を極力避けるなど、配慮をしています。そこで、活用に当たっては、学校、児童生徒等の実態を把握した上で、以下の配慮事項に留意いただくようお願いしています。
授業での活用における配慮事項
◇ 授業に入る前に
児童生徒によっては、熊本地震について、その当時のつらい記憶がよみがえったり、悲しい出来事など を話したくなかったりするなどの反応が見られる場合があります。
教材の使用にあたっては、スクールカウンセラーや養護教諭との事前打合せを行い、要配慮児童生徒等へ の対応を検討しておきます。
◇ 導入
導入では、落ち着くためのリラックス法(肩あげ下ろし、呼吸法)等を行うことも考えられます。
※ リラックス法については、「くまもと・子どもの心の自己回復力」(作成:熊本県教育委員会、熊本 市教育委員会)を高める授業展開例も参照できます。
◇ 展開
展開では、教材の内容について考える場面があり、話したくない等の反応がみられる場合があります。 その際には、発問を工夫し、ネガティブな思いも安心して表現でき、かつ、グループで考え、思いを交流 し共有できるような場を工夫します。
※ 熊本地震を教えるのではなく、この教材を通して、道徳性を育むことがねらいです。「読み物を読み 取っているだけの授業から、この教材をもとに道徳上の問題を考える授業」を行います。
◇ 終末
終末では、スクールカウンセラーや養護教諭と連携した取り組みも考えられます。
その他の時間での活用における配慮事項
◇ 事前確認
学級の実態に応じて活用できるよう、事前に担任の先生方で教材の確認をしておきます。
全体的な配慮事項
◇ 要配慮児童生徒への事前対応
「地震」という言葉を聞くだけで、気分が悪くなる児童生徒もいます。事前に授業内容を知らせておく などの配慮を行うことが大切です。
◇ 障がいのある児童生徒への配慮
学校の状況や児童生徒の障がいの状態等に応じて、授業を展開する上で必要な合理的配慮の提供を工夫 したり、交流及び共同学習として実施したりすることも考えられます。
◇ 保護者へのお便り
学級通信等で、授業内容についてお知らせをし、意見を求めておくことも考えられます。保護者と児童 生徒が道徳の授業について話し合う機会にもなります。
◇ 「くまもと・子どもの心自己回復力」の活用
「くまもと・子どもの心の自己回復力」を高める授業展開例の活用も考えられます。心と体のふり返り シートも活用しながら、担任やスクールカウンセラーとの教育相談面談を計画に沿って行います。
本件問合先 熊本県教育庁教育指導局義務教育課
096-333-2688
obara-h@pref.kumamoto.lg.jp