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タイトル | 可搬型蛍光顕微鏡を用いた解体等工事現場でのアスベスト漏洩監視 |
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施策・事業名称 | アスベスト環境調査等事業 |
都道府県名 | 熊本県 |
分野 | 環境 |
事業実施期間 | 平成30年1月25日~ |
施策のポイント |
○従来のアスベスト分析法では結果が判明するまでに1日以上の時間を要することから、除去作業時におけるアスベストの漏洩が明らかになっても、既に作業が終了しているなど、改善指導が困難であった。このたび導入した「iPad蛍光顕微鏡」は、現場において迅速にアスベストの分析を行うこと(1時間程度で結果判明)が可能であり、問題点を克服できる新しい手法である。 ○熊本地震を契機としたアスベスト対策強化の一つであり、確実に解体等工事現場からのアスベスト漏洩を防ぐことができ、健康被害の防止に結びつけることができる。 ○全国に先駆けた先進的取組であり、他自治体のモデルケースとなる可能性がある。 ○第59回大気環境学会年会で本事業について発表し、専門家や他自治体から注目を集めた。 |
内容 |
アスベストは吸い込むことで様々な病気を引き起こす大気汚染物質であり、熊本地震でも被災建物の解体工事のアスベスト対策に注目が集まった。建物の解体等工事の際にはあらかじめアスベストを除去する必要があるとともに、周辺への飛散を防止するために、施工者は適切な対策を取ることが法律により規定されている。 しかし、現状では、除去作業を行う際の漏洩対策が不十分で、アスベストが漏洩する事案が全国的に確認されている。改善するには行政による監視・指導が必要であるが、従来のアスベスト分析法では結果が判明するまでに1日以上の時間を要することから、除去作業終了前に適切な指導を行うことが難しいという問題点があった。 このたび導入した「iPad蛍光顕微鏡」は、作業現場において迅速(1時間程度)にアスベストを分析することが可能であり、この問題点を克服できる新しい手法である。本県は、熊本地震を受け、アスベスト対策強化の一環として、全国の自治体で初めて本手法を導入し、「iPad蛍光顕微鏡」をアスベスト除去作業の漏洩監視調査に活用し、現場で指導を行っている。 ※アスベストモニタリングマニュアル(第4.0版)以降に概要が掲載されている。 1 調査概要 (1)サンプリング機材 大気をポンプで吸引し、フィルターに浮遊粉じんを捕集する。 (2)浮遊アスベスト蛍光染色試薬キット 蛍光物質で修飾したアスベスト結合タンパク質を用いて、アスベスト繊維が蛍光を発するように処理する。 (3)iPad蛍光顕微鏡 タブレット端末と顕微鏡を組み合わせた機材により、アスベスト繊維を観察する。 2 実績 平成29年度 2回( 2か所) 平成30年度 15回(10か所) 令和元年度 22回(22か所) 令和2年度 15回(14か所) 令和3年度 17回(16か所) |
本件問合先 | 熊本県環境生活部環境局環境保全課 |
096-333-2269 | |
kankyouhozen@pref.kumamoto.lg.jp |