政策個表

タイトル 金融機関等と連携した中小企業の省エネ投資支援
施策・事業名称 事業活動における省エネルギー対策の推進
都道府県名 埼玉県 本件問合先 環境部温暖化対策課
分野 環境 048-830-3021
事業実施期間 平成30年4月1日 ~ a3030-04@pref.saitama.lg.jp
施策の
ポイント
・中小企業が省エネルギー対策を進めるに当たって、「資金の捻出が困難」「専門的人材の不足」「省エネルギー対策の具体的取り組み方法がわからない」の3つの課題があると言われている。
・そこで、県内約17万社ある中小企業と密接な関係を構築し、県内に約
700の支店を有する金融機関のネットワークを利用して、中小企業の省エネ投資及び経営力向上支援に取り組んだ。
・施策の実施により、中小企業は省エネ設備更新とコスト(固定費)の削減、金融機関は新規顧客開拓と融資の拡大、県は省エネの促進によるCO2排出量の削減と、「三方よし」の施策展開ができるようになった。
内容 1 実施の経緯
 県では、事業活動における省エネルギー対策の推進に当たり、これまで補助制度と制度融資による財政的支援を行ってきたが、補助制度に比べて融資制度の利用が伸び悩んでいた。
 そこで、中小企業のステークホルダーである金融機関が、財務諸表等からエネルギー使用量を概括的に把握していることに着目し、その営業力や目捌きの力を借りて、省エネルギー投資を推進することとした。

2 重点項目
 事業の実施に当たっては、次の3点を重点的に推進した。
(1) 専門家を招いて金融機関ごとに省エネ投資に係る優遇税制などの勉強会や県職員を支店に派遣し勉強会を開催した。
(2) 県のチラシに融資担当の名刺を貼付けできるスペースをつくり、金融機関が中小企業に営業する際に活用してもらった。
(3) 金融機関担当者が、営業先から、県の制度融資対象になるか直ぐに確認できるよう、事前チェックシート(FAX相談シート、24時間受付可)を導入し、2日以内に回答した。
 FAX相談では、企業導入を検討している設備のカタログ等を送ってもらい、県担当者が補助事業に該当する設備かどうかを県が事前にチェックするサービスを導入した。(金融機関に好評だった)
 具体的な省エネルギー投資効果を算出する必要が生じた場合は、県が専門家を派遣する「省エネ診断」を実施し、その情報を県・金融機関・専門家の3者で情報を共有した。
 なお、平成31年度から、新たに税理士や中小企業診断士などの専門家とも連携して、企業の税制面や経理面、生産性向上などの助言・指導の際にも、省エネ対策の視点を導入し、推進することを目指している。

3 実施の効果
 平成30年度に初めて実施した事業であるが「省エネ診断」を切り口とした設備投資提案などが実を結び、制度融資の利用実績が大幅に伸びた。
平成29年度 1億4,460万円(新規融資件数3件)
平成30年度 4億7,820万円(新規融資件数17件)
 また、制度を活用した企業や取扱い金融機関からも概ね好評であった。

〔制度を活用した企業の声〕
「『省エネ診断』の受診により、事業のムダを専門家に発掘してもらった。また、設備投資による税制メリットや投資回収の観点からのアドバイスがありがたかった。」
 「設備投資したことで、(1)生産効率が上がり残業時間を減らせた、(2)急な受注にも対応できるようになった、(3)LED照明に更新したことで、従来は検品作業を片手でライトを持ちながらしていたが、両手で作業できるようになり、効率が上がるとともに眼が疲れなくなった、(4)空調の効きが良くなり、職場環境が改善した。」

〔取扱い金融機関の声〕
 「今まで環境分野の県の制度融資は、導入設備が補助要件に該当するか調べるのが大変そうで利用しにくかったが、県がFAX相談や補助要件に該当するかの事前調査をしてもらえたので、安心して企業に提案することができた。」
 「省エネの設備投資が業務改善・経営力向上につながることがよく分かり、企業経営者から喜ばれている。」

4 まとめ
以上のように、同施策を通じて、これまで中小企業や金融機関に今一つ有効性が理解してもらえていなかった「省エネ診断」を武器に、省エネ対策を進めることができた。
何よりも企業や金融機関に喜んでいただけたことが最大の成果だと考えている。