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タイトル 地域を学んでのこさずたべよう!
施策・事業名称 地域を学んでのこさずたべよう事業
都道府県名 岡山県
分野 環境
事業実施期間 平成30年4月1日~
施策のポイント 大学生と小学生が、地域の素晴らしさや生産者の苦労を知るとともに「のこさずたべよう」という意識を高める。
内容 1 背 景
国内で、食べられるのに捨てられてしまう「食品ロス」のうち、約半分は家庭から発生しており、国民一人1日当たり茶碗1杯分ものご飯に相当する量を捨てていることから、食品ロス削減に向けた意識啓発が重要となっている。
自ら意識して行動するよう促す必要があることから、より効果的な啓発事業となるよう、これからの時代を創る若い世代から若い世代に直接訴えかける大学生による小学校への出前授業を行うこととした。

2 事業内容
大学生が、食材を食べきるための地域の工夫(地域食材の活用、食べきる料理法、生産者との交流等)をフィールドワークで掘り起こし、その研究成果を教材として、地元の小学校で、生産過程や地域の歴史、食文化に触れながら、食品ロス削減の意識醸成を目指した出前授業を行う「地域を学んでのこさずたべよう事業」を実施している。

(平成30年度・実施校)

1倉敷市立天城小学校2年生3クラス
・・・ノートルダム清心女子大学人間生活学部食品栄養学科
2新見市立刑部小学校4年生1クラス
・・・岡山大学大学院教育学研究科
3和気町立本荘小学校5年生2クラス
・・・山陽学園短期大学食物栄養学科

大学生たちは何度も地域や学校に通い、単に「教える」というだけではなく、地域で研究してきた人々の「想いを伝える」べく、学齢に合わせ、地域や学校のキャラクターを用いて興味や関心を引き出したり、歌や踊りを織り交ぜるなど工夫を凝らして、魅力的な授業を展開した。

(平成30年度・実施の様子)
(1)倉敷市立天城小学校・・・ノートルダム清心女子大学
小学校の敷地も源平合戦の地であったことから古い歴史が残るこの地域を丁寧に歩き話を聞き、お寺の供養に使われる人参・大根などの野菜、供養の饅頭が起源となった藤戸饅頭、給食で使われる地元産の野菜などについて取りまとめ、2年生にもわかりやすい話と、アルプス一万尺の替え歌で歌と踊りを作成し、楽しみながら地域の歴史を学び、のこさずたべることについて意識を根付かせる授業を展開した。
本来の授業の後、給食週間の全校集会でも全校児童に向けてわかりやすい話と歌と踊りを伝え、最後は体育館に歌声が響き渡った。

(2)新見市立刑部小学校・・・岡山大学
新見市の事業である4年生の千屋牛飼育体験に大学生も参加し、子どもたちが大切に育てた牛の命をいただくことや、地域の農家が想いを込めて育てた野菜や米が、給食や家庭の食卓にのぼることに触れ、地域の自慢やのこさずたべることの大切さを伝えた。他の2校とは異なり、教員免許のある学生が授業をしたため、子どもたちにも理解しやすい安定した授業となった。

(3)和気町・・・山陽学園短期大学
和気町内の農家やこんにゃく工場をまわり話を聞き、それをわかりやすくまとめて授業にのぞんだ。チンゲンサイ農家への取材には、夏休み中の児童代表と校長先生も参加した。給食に地域の食材が多く使用されており、児童も身近なこととして興味を持って授業を受けていた。
全校集会でも「のこさずたべよう」を取り上げ、5年生が全校児童に向けて「のこさずたべよう」の呼びかけをした。町教育委員会により、全校児童に配布されたリーフレットは、他の町内2小学校にも配布された。

(平成31年度・実施予定校)
1備前市立三石小学校・・・・岡山商科大学
2真庭市立美川小学校・・・・山陽学園短期大学
3里庄町立里庄西小学校・・・岡山大学

3 取組の効果
和気町立本荘小学校で実施した出前授業の前後での給食残渣量において、5年A組は776g→500g、5年B組は3,830g→300gと、授業後の量が減った。
また、平成30年度に実施した全ての小学校と取組に参加した大学生から「生産者の想いを知った」「のこさずたべたい」等の意見が寄せられ、食品ロス削減の意識啓発につながったと考えている。

4 今後の展開
本事業は3年間実施の予定としている。
事業に関わった大学生や小学生については「のこさずたべよう」という意識は高まったが、当該事業を受けていない若い世代にどのように「のこさずたべよう」という意識を広げていくのか、さらなる取組を検討していきたい。
本件問合先 環境文化部循環型社会推進課
086-226-7306
junkan@pref.okayama.lg.jp