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タイトル 「人が文化をつくり、文化が人をつくる岡山」の実現に向けた次代を担う芸術家の育成
施策・事業名称 芸術文化育成・支援事業
都道府県名 岡山県
分野 教育・文化
事業実施期間 平成29年4月1日~
施策のポイント ・地域の芸術文化のレベルを高めるためには、「ゆかりのある作家の育成」と、「芸術文化に興味関心を持つ住民の増加」が必要。双方が正のスパイラルを描くことが肝要。日本初の西洋近代美術館「大原美術館」を擁するなど、美術に対するポテンシャルは高い。・2007年に岡山県新進美術家育成「I氏賞」を設け、贈賞するとともに、県立美術館における受賞者展覧会の開催や、受賞者の作品の収集等、ゆかりのある作家の育成に努めているところ。・I氏賞はこれまで36名の受賞者を輩出。受賞者はそれぞれ国内外で活躍を続け、その1人である下道基行氏は、本年開催される「ベネチア・ビエンナーレ国際美術展」の日本代表作家に選出されるなど「I氏賞」は本県の芸術文化振興の柱となっている。・「I氏賞」をベースに、ゆかりのある作家の育成をより一層推進するため「芸術文化・育成支援事業」を実施。・同事業は、I氏賞作家に加え、若手・新人作家にも活動の場を提供。芸術家の育成支援策を重層的に展開するもの。・芸術文化に関心をもつ県民を効果的に増加させるため、同事業の開催地は日頃アートに触れる機会の少ない地域に設定。
内容 ・地域の芸術文化のレベルを高めるためには、「ゆかりのある作家の育成」と、「芸術文化に興味関心を持つ住民の増加」が必要。双方が正のスパイラルを描くことが肝要。
・本県の美術館数は16館で、長野、東京、静岡、神奈川、愛知に次いで全国第6位(平成27年社会教育調査)。日本初の西洋近代美術館「大原美術館」を擁するなど、美術に対するポテンシャルは高い。
・本県出身者の寄付金を基に、2007年に岡山県新進美術家育成「I氏賞」を設け、贈賞するとともに、県立美術館における受賞者展覧会の開催や、受賞者の作品の収集等、ゆかりのある作家の育成に努めているところ。
・I氏賞はこれまで36名の受賞者を輩出。受賞者はそれぞれ国内外で活躍を続け、その1人である下道基行氏は、本年開催される「ベネチア・ビエンナーレ国際美術展」の日本代表作家に選出されるなど「I氏賞」は本県の芸術文化振興の柱となっている。
・「I氏賞」をベースに、ゆかりのある作家の育成をより一層推進するため「芸術文化・育成支援事業」を実施。
・同事業は、I氏賞作家に加え、若手・新人作家にも活動の場を提供。芸術家の育成支援策を重層的に展開するもの。
・芸術文化に関心をもつ県民を効果的に増加させるため、同事業の開催地は日頃アートに触れる機会の少ない岡山市・倉敷市以外の地域に設定。


【取組内容】
(1)本県にゆかりがあり、既に実績のある美術作家の展覧会開催
県内の美術関係施設において、「I氏賞」の受賞者等、本県にゆかりがあり既に実績を持つ、概ね50歳以下の美術作家の個展(新作を含む)を開催。
(2)本県にゆかりのある若手・新人芸術家へ作品発表等の機会提供
ゆかりのある若手・新人芸術家の作品発表の機会(作品展示、ワークショップ、パフォーマンスやコラボレーションなど)を(1)の関連事業として実施。

【実績】
(1)平成29年度
1 勝山文化往来館ひしお 参加者299名
・光延由香利展(I氏賞作家(絵画))
・加納一穂と杉由香里によるワークショップ(染色)

展示会場の「ひしおホール」は元醤油蔵を改築しており、大きな梁と塗り壁が特徴の施設。光延氏の作品は施設とのコラボレーションも期待できる展示となった。加納氏と杉氏のワークショップには、作家の光延氏も参加し、一般の参加者とともに作品づくりの体験を実施。ワークショップの作品も期間中展示されるなど、地域と一体となった展示会となった。

2 勝央美術文学館 参加者437名
・杉浦慶侘展(I氏賞作家(写真))
・植月奏(ミュージシャン)ライブパフォーマンスとのコラボ

中山間地域の勝央地域で、中国山地の山間のくらしや自然の様子を、その山並みの写真とともに、『狩猟』という営みに注目し、写真を展示。開催場所になじみの深い展示となり、加えて、地元で活躍するアーティストとのライブパフォーマンスとのコラボレーションを実施することで、相乗効果でより地域を意識させるものとなった。

(2)平成30年度
1 白石島松浦邸 参加者1,200名
・柳楽晃太郎展(現代美術(工芸))
・吉川寿人(映像作品)とのコラボ
・小谷野哲郎(バリ舞踊)とのコラボ

柳楽氏は、数年にわたり白石島での活動をしており、会場及び作家活動が地元に十分に受け入れられている。柳楽氏は会場の白石島の松浦邸を家ごと機織り機にみたてた展示を行い、吉川氏、小谷野氏も笠岡の島々で活動するアーティストであることから、地元に密着した作品同士のコラボレーションとなった。

2 勝山文化往来館ひしお 参加者310名
・田中孝明展(倉敷市立短大准教授(テキスタイルアート))
・福田笑子コットンテープワークショップ(テキスタイル)

田中氏は、「ひしお」のある真庭市勝山の自然の形を取り入れた作品を展示し、鑑賞者に親しみのあるものとなった。福田氏のワークショップは、地域の小学生から高齢の方まで幅広い年齢層が参加した。

【効果】
<ゆかりのある作家の育成>
・I氏賞作家(I氏賞クラスの作家も含む。)にとっては、発表機会のさらなる拡大はもとより、これまで関わりの薄かった地域での展覧会の開催を通じて作家としての視野の拡大や知名度の向上、また若手作家からの刺激による制作意欲の向上等につながっている。
・新人・若手作家にとっては、I氏賞等作家と一緒に展覧会を行うことによる経験値の向上等につながっている。
・県内のキュレーター等芸術文化関係者が来訪することで、作家とキュレーター等とのネットワーク構築の良い機会となっている。

<芸術文化に興味関心を持つ県民の増加>
・日ごろから芸術文化に触れる機会の少ない地域における鑑賞機会の提供。
・I氏賞作家の展覧会に併せ、ワークショップやパフォーマンスを盛り込んだ展示や、分野の異なる作家の展示等が行われることから、芸術文化に対する理解力の向上や新たな魅力の発見、ゆかりのある作家へのシンパシー拡大などにつながっている。
・例えば、真庭市勝山地区では、のれんによる町並み整備はもとより、当該事業も含めた文化による地域の活性化に継続的に取り組まれているが、小中学生による短編映画の作成や真庭映像フェスティバルの開催など住民主体の多様な芸術文化の取組の拡大につながっている。
本件問合先 環境文化部文化振興課
086-226-7903
bunkasin@pref.okayama.lg.jp