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タイトル | 最先端技術を活用した新たな美術館の創造による地域の活性化 |
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施策・事業名称 | 最先端技術による新たな芸術文化魅力創出事業 |
都道府県名 | 山口県 |
分野 | 地域振興・まちづくり |
施策のポイント | 5G環境において最先端技術を活用することにより、山口の文化資源の新たな魅力を創出し、県内外から美術館への誘客を一層推進するとともに、新たな文化ツーリズムを創造。 |
内容 |
【事業内容】 1 最先端技術を活用した文化芸術作品の魅力の創出・波及 ○美術館において、山口県を代表する雪舟の国宝水墨画作品の展示室壁面巨大パノラマデジタル投影や、国宝水墨画の中に入り込んだような体験ができる5G環境での高精細VRコンテンツ(5GVR)の制作(ルミエール・ジャパン・アワード2021VR部門特別賞受賞)など、新たな鑑賞形態の創出 ○大容量・高速通信による5GVRのサテライト展示や遠隔地解説サービスの実施 ・5GVRの県内各地域でのサテライト展示 ・芸術作品と解説の双方向型リアルタイム高画質配信(美術館と学校を5G通信でつないだ5Gアートスクールなど) 2 美術館を基点とした周遊ルートの創出 ○美術館で高めた雪舟美術への興味・関心を県内へ波及させるため、県内雪舟関連施設等で鑑賞できるAR映像の公開により、「美術館からの帰路の寄り道」として周遊を提案 【 1 職員又はグループがソリューション開発に着手した経緯・動機 】 ○地域の「お宝」である文化資源の住民、特に将来を担う子供たちの理解を進め、地元愛の醸成につなげていきたいという思いから、デジタル技術により、地域が有する難解な水墨画の新たな魅力を創り出し、県民の興味関心の喚起を図ることとした。 ○美術館の外においても、5GVRのサテライト展示や子供達との地元文化資源の遠隔地授業(5Gアートスクール)などを一層強力に進めることとしている。 ○水墨画関連の文化観光スポットにAR動画解説を整備するとともに、美術館からの「帰路の寄り道」として紹介し、県内周遊へつなげる。 【 2 ソリューション開発の過程 】 ○5GVRは、水墨画が描かれた時代背景や画の特徴やポイントなどの教育的な解説パートと、イベント的な体験パートの2部構成とし、場面によって使い分けや同時公開が選べる仕様であるとともに、視聴者の動きで映像に動きが出るよう、インタラクティブな要素を盛り込む仕様とする。また、多言語化により海外への本県の文化紹介を可能とする。 ○5Gアートスクールは、学芸員と児童による双方向講義とし、GIGAスクール構想実現に向けた1人1台タブレット端末との併用など、子供達の自由な意見を可能な限り汲み取るとともに、作家が画のテーマを強調するために工夫した構成や色使いなどを解説し、ふるさとの文化への造詣を深める。 ○ARは何十年に一度しか公開されない秘仏など、デジタル技術ならではの内容 【 3 完成に至るまでに直面した問題・課題、その解決方法 】 ○5GVRは、世の中に存在しない素材を一から創ること、国宝に恥じないレベルの映像に仕上げることから、想定以上の工程・時間がかかった。 ○5Gアートスクールは、通信環境が場所により異なるため、安定的な環境の創造が今後も課題 ○ARの整備については、今後、テーマや内容によってその特性を考慮した最適な種類のXRを選択 【 4 ソリューション完成後の成果や効果 】 ○5GVRは子供たちの反応がよく、小学校から大学まで、社会見学や実習で体験したいとの希望が増加しているとともに、サテライト展示のVR体験者が本物の水墨画を鑑賞しに美術館に訪れるなど、美術館への誘客効果が出てきている。また、美術館での展覧会鑑賞と合わせてARが整備された文化観光スポットを周遊するサイクリングイベントなど、徐々に周遊の形が出現してきている。 ○5Gアートスクールは、現在学校からのオファーが多く寄せられている。 【アピールポイント】 ○5G環境を活用した地域の芸術作品の魅力創出 ○全国の地方美術館に展開可能 |
本件問合先 | 観光スポーツ文化部 文化振興課 |
083-933-2627 | |
a19300@pref.yamaguchi.lg.jp |