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タイトル | 「苔」の産地化を目指した栗原地域における試験栽培,商品製作の指導 |
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施策・事業名称 | 地域未来創出苔産地形成事業 |
都道府県名 | 宮城県 |
分野 | 農林水産 |
事業実施期間 | 平成29年4月1日~ |
施策のポイント |
・栗原地域の山間部には,人工栽培が可能な種類の「苔」が自生しているが,県内では活用事例がなく,東北地方でも極少数の取組となっていた。このため,森林資源が豊富な栗原市の「苔」を利用した地場産品の開発や産地化を目指す取組を行っている。 ・人工栽培できる「苔」の存在や栽培方法の知見が無かったことから,日本苔技術協会から専門家を招き栽培講習会を実施した。また,職員が同協会に出向き,実務等の知見を習得したほか,自ら人工栽培を行い技術力を高め,地域住民や企業等に試験栽培や商品製作を指導している。 ・きめ細かな指導を行った結果,現在51の個人・団体や,障害者が就業する企業でも「苔」の生産が普及しており,苔玉や苔テラリウムの販売を開始する団体が出てくる等地域全体へ広がり始めている。 ・「苔」は,テラリウムや苔玉など鑑賞用としての利用の他,日本庭園や屋上緑化資材としての利用が拡大しており,販路開拓次第では大規模な生産地となる可能性があるため,令和元年10月に,全国初となる「全国苔フェスティバルin栗原」を開催し,関西・新潟等の生産者との交流・商談及びPRを図るなど,産地形成の取組を進めている。 |
内容 |
【技術開発】 国内に自生し人工栽培の実績がある苔10種類程度の特性等を熟知した上で,栗原地域内を調査した結果,5種類の自生地(種苔として利用可能な群生地)を発見し,土地所有者に了解を得て種苔の採取を行った。また,人工栽培技術の精度を高め,普及を行った。 【取組内容】 1 苔栽培講習会の開催 平成29年度:専門家を講師に招き,地域住民の参加の下,苔の生態や栽培方法等について講習会を開催した。 平成30年度及び令和元年度:職員が講師となり,地域住民等に対して栽培講習会を開催した。 2 先進地調査 近県で先進的に苔栽培に取り組む事業者や生産者の生産方法等について調査を行った。 3 直売所調査 地域内の直売所に対して,苔の取組についてPRするとともに,製品化した場合の販売について意向調査を行った。 4 産地形成化支援 地元森林組合において,苔の事業化を推進するため,種苔の採取や圃場整備等について指導を行った。また,地域住民団体に対して苔玉やテラリウムの製品化指導を行い,地元直売所への販売支援を行った。 5 普及PR活動 森林組合まつりや栗原市民まつりなど各種イベントに出展し,栗原地域における苔の取組についてPRするとともに,苔玉やテラリウムのワークショップを開催し,一般の方々に苔の魅力を伝える活動を行った。 6 全国苔フェスティバルin栗原の開催 栗原の苔の認知度向上や,県内外の生産者間の情報交換,生産者と販売者等とのマッチングを図るため,全国規模では初となる「全国苔フェスティバルin栗原」を開催した。 【成果】 全く栽培者がいなかったところから始まり,現在51の個人・団体・企業の方々が約1,800箱の栽培に取り組んでおり,産地化に向けて着実に成果を上げている。特に地元森林組合では約1,000箱の栽培に積極的に取り組んでいる。 |
関連 ホームページ |
https://www.pref.miyagi.jp/soshiki/nh-khsgsin-r/mossfestivalinkurihara.html |
本件問合先 | 北部地方振興事務所栗原地域事務所 |
0228-22-2391 | |
nh-khnr-sr@pref.miyagi.lg.jp |