政策個表

タイトル 都税財政の見える化プロジェクト
施策・事業名称 都税収入見える化ダッシュボード
都道府県名 東京都 本件問合先 東京都主税局税制部歳入課
分野 行財政改革 03-5388-2944
事業実施期間 令和03年6月16日 ~ S0000127@section.metro.tokyo.jp
施策の
ポイント
【都税収入のダッシュボードを公開し、都税に対する都民の理解とデータ利活用の向上を図ります】

東京都では、令和2年度都税収入の決算見込みの公表に合わせ、都税の統計情報を分かりやすく伝えるため、デジタル技術を活用し、都税収入の主要なデータを可視化する「都税収入見える化ダッシュボード」を公開した。

〇「都税収入見える化ダッシュボード」の特徴
・平成元年から約30年間の都税収入について、税収全体の推移、税目構成比推移に加え、税目ごとの地域別、業種別など詳細な区分での推移を比較することができるようになっている。
・グラフ表示としたことにより、推移や構成比が一見して把握できる。
・掲載データはCSV形式でダウンロードすることができるため、誰でもデータを簡単に利活用できる。
・データには決算だけではなく、前年度補正後予算や今年度の当初予算も掲載している。

ダッシュボードを活用し情報公開のQoSを高めるとともに、都税に対する都民の理解とデータ利活用の向上を図る。
内容 1.開発の経緯
コロナ禍において、経済状況が大きく変動しており、景気変動の影響を受ける都税収入の動向について、都民の関心が高まっている。リーマンショック時との比較など、様々な観点から注目を集めており、都税収入の推移についてよりわかりやすい説明を求められている。
これまでも東京都では、都税収入に係る統計データについては、毎年度「東京都税務統計年報」を冊子で発行するとともに、主税局ホームページにおいてPDFやエクセル、CSV形式で外部に公開している。
しかし、「東京都税務統計年報」は、年度ごとのデータであるため、年度を越えた推移の把握が困難であり、また、数値を中心にした表示であるため、一見して都民には分かりづらいという課題があった。そのため、都税収入の経年推移が一目でわかるよう、データを可視化し、分かりやすく公開する必要がある、と担当部門ではかねてから考えていた。
そこで、デジタル技術を活用して、都税収入の経年推移の可視化とそのデータの利活用の推進を図るため、「都税収入見える化ダッシュボード」の開発に着手した。開発に当たっては、ビジネス環境でよく利用されているBIツールの一つである「PowerBI」を導入することとした。

2.開発の過程
都税に関するデータも膨大な量であり、「東京都税務統計年報」も約300ページに亘る。
そこで、ダッシュボードの構成を考えるにあたっては、次の2点を重視し、歳入課内で検討を重ねた。
・都税に詳しくない方でも、一目見たときに分かりやすいか、
・都民の関心が高い情報は何か
その結果、税目の概要等の情報と、比較的関心の高い収入額のグラフをメインとした、シンプルな構成とした。税目の中でも都民の関心が高く、詳細な区分があるものは、さらに区分別に収入額のグラフを作成し、ユーザーの操作で比較検討できるものとした。
また、多岐にわたる都税の税目から、ユーザー自身が求める情報のみを表示できるよう、データの表示・非表示を細かく設定できるようレイアウトを構築した。
デザイン面では、それら個別のデータがより見分けやすいよう、配色やフォント等について検討を重ねた。ユーザーの操作性についても考慮し、操作ボタンはなるべく配置を統一した。
また、ページ数が多いため、各ページのデザインを統一するよう作成した。

3.リリースに至るまでの直面した問題・課題、その解決方法
ダッシュボードの更新・改善を即時対応できるよう、開発及び維持管理を業務委託ではなく、歳入課職員が行うこととし、システム構築の内製化を図った。担当職員はBIツール初心者であったため、インターネットでの情報収集や市販の参考書籍などから独習するとともに、必要に応じてデジタルサービス局の職員と意見交換を行った。
また、平成元年度からの約30年分を対象としたため、データを準備するのに時間を要した。古い年度のデータは冊子でのみ保存されていることから、膨大なデータの入力作業が新たに発生した。紙媒体の数値を職員が手入力するため、複数の職員による確認作業を丁寧に行った。
ダッシュボートに馴染みがないユーザーのため、ホームページ上に操作方法等を掲載し、容易に利用できるよう工夫している。
さらに、税目が多岐にわたる上に税目の詳細な区分についてのページもあるため、ページ内容一覧を掲載している。ユーザーが必要とするデータがすぐに分かるようになっている。

4.リリース後の成果や効果
定期的に改善を図っていることもあり、継続的にアクセスされている。
SNSで共有されやすいよう、ホームページにリンクを貼るだけではなくOGP(Open Graph Protcol)を設定し、SNSユーザーに対してダッシュボードの内容を簡単に伝えることができる。都税情報に触れる機会を増やし、都税への理解を深める一助となっている。
また、法人事業税については、業種別推移を示すことにより、どの業種がどのように伸長してきたのか、一目で比較できるよう工夫した。このデータは都税の分野に限らず、都政の様々な施策を検討する際の材料となる。
さらに、ユーザーからの要望を速やかにくみ取れるよう、アンケートフォームを設置している。これにより、ダッシュボードをよりユーザーにとって使いやすいものとするとともに、ユーザーから求められるデータについて検討し、更に利便性を高めていく。

5.横展開に当たってのアドバイスや共同利用可能性
地方税収に関するデータは全自治体で同様に蓄積されているものであり、「PowerBI」を導入すれば、他自治体においても、ダッシュボードを作成することは可能である。他自治体の求めに応じて、東京都から構築データを提供すれば、そのまま活用できる。データを入れ替えるだけで、共同利用できるため共同クラウド利用の可能性も考えられる。
東京都として蓄積したノウハウを全国の自治体に還元できるよう努めたい。さらに、行政のデジタル化、情報公開のQoS向上に貢献していきたい。
関連
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