政策個表

タイトル 企業・業務データの共通基盤化に向けた取組
施策・事業名称 Access、OneNoteを活用した業務プラットフォームの整備
都道府県名 山口県 本件問合先 産業戦略部
分野 商工・労働 083-933-2472
a11400@pref.yamaguchi.lg.jp
施策の
ポイント
・従来から組織内で調達されるPCに導入済みのアプリを活用し、ゼロ予算でシステム開発を行うことで、機能改修等の制約が無く、機能拡張、業務支援システムとの連動は自由に行うことができる。(許認可文書作成、文書メール施行等の機能拡張のシステムは開発済み)
・企業データ、業務データを連動させることで、一定の視点だけのデータ管理ではなく、多面的なデータ活用が可能となる。
・テレワーク等によって組織内での対面頻度等も減少している中、デジタルツールを活用し、進捗管理の効率化、情報のフラット化を図ることで、組織の活性化にも繋げることができる。
内容 【事業内容】
・当部では、Access(Microsoft)による企業データベースを整備し、企業情報と訪問や会議等の業務データを連動させ、担当者間の企業情報の活用を図り、企業との関係強化のために企業データの共通基盤を整備している。
・データベースは、Access(Microsoft)で整備し、既存のネットワークサーバーを利用、職員自らが開発することで、ユーザーエクスペリエンスを向上させるため、追加予算や外部発注等を不要とし、機能拡張を随時行うことで利用率の増加を図り、データ活用の好循環を生み出すものとしている。
・また、業務における業務情報の一元化、進捗管理の見える化やデータ加工等の効率化を図るため、ノートアプリOneNote(Microsoft)を活用し、デジタル作業の環境共通化を図り、デジタルツールの業務プラットフォームの整備を進めている。

【 1 職員又はグループがソリューション開発に着手した経緯・動機 】
・企業に関連した情報等は、業務報告として共有されているが、主にWord(Microsoft)等の文書ファイルで作成されていたことから、検索等を容易に行うことは出来る形ではなかった。
・また、企業によっては、複数の担当者間がそれぞれの所管業務において関係を有しているものの、それぞれの企業との業務履歴等は統合されておらず、経緯等の情報共有不足等が生じていた。
・そこで、業務データの活用を図るとともに、様式の共通化等による作業効率の向上を目指し、データベースで企業情報、業務情報を一元管理できる共通基盤化を目指した。
・このデータベースでは、企業の情報に関するデータとして蓄積されるが、業務データはこれ以外のものも多く存在する。
・特に、業務に関する暗黙知や業務ノウハウについては、データ化されるものではなく、人事異動等により、そのノウハウは活用できなくなり、また、効率的な業務ノウハウの蓄積にはつながらない。
・そのため、業務ノウハウの蓄積を図るとともに、作業進捗管理、業務情報の効率的な収集を図るため、デジタルノートアプリを活用し、業務情報を一元化する環境整備を進め、業務プラットフォームの構築を目指すこととした。

【 2 ソリューション開発の過程 】
・組織内で導入できるアプリを個別調達した場合や、外部への委託等を行った場合、予算措置や改修対応等の負担が生じることから、導入に新たな負担を発生させずに開発等ができるよう、組織内で従前から使用されているプリインストールアプリやMicrosoft Officeの活用を目指し、データベースにはAccess、ノートアプリとしてはOneNoteを採用し、利用における制約を最小限にすることとした。
・データベースの利便性向上を図るには、機能改修等を積極的に行うことが必要なため、決裁等の手続きを経ることなく、職員有志による改修等を認めることとし、更新情報等はデジタルツール(チャットアプリ、OneNote等)を活用し、共有を図った。
・企業データ、業務データは、相互にデータ抽出を可能とするため、キーワード検索等の機能を実装、多対多のリレーションによるデータベースの整備を行い、データ共有の利便性を向上させた。
・併せて、当該データベースを基にし、宛名ラベル作成、書面作成等のシステムが整備されていることから、企業データ等を取扱う際の共通基盤化に向け、整備を進めている。
・ノートアプリは、他のアプリと比較して使用率が低いことから、当面は普及、使用率の向上を図るため、業務管理を行う総務担当を中心に、進捗管理から導入を進め、業務データの整理、共同作業環境として整備を進めている。

【 3 完成に至るまでに直面した問題・課題、その解決方法 】
・データベースの操作を複雑とした場合には、使用率が向上しないため、検索窓等による容易な操作とともに、検索機能の向上を図るため、検索時のキーワードには、複数単語、OR検索、除外検索、表記ゆれ等の回避機能を実装し、直感的に検索できるように開発を進めた。
・案件によっては、複数の企業が関係することから、1(企業)対多(案件)によるものでは、データ活用時の支障が生じることから、多(企業)対多(案件)のデータ入力を可能とする形でシステムを整備した。
・また、従来の業務報告等作成(例:Wordによる書面作成など)とは異なる手法による文書作成に負担等が生じることから、操作方法等の簡素化できるようUI等を使用者のニーズ等に合わせ調整するとともに、従来手法により作成したデータの読み込み等の自動化を図った。
・OneNoteの基本的な操作はOfficeアプリ(Word、Excel、PowerPoint)と同様であり、操作上の課題はないが、Officeアプリと異なり認知度が他のアプリと比較して低く、新たなツールの使用に対する抵抗感が少なからずあるため、アプリの機能にある共同編集及びバージョン管理が容易であることや作業の見える化が可能となることを訴え、展開を進めた。

【 4 ソリューション完成後の成果や効果 】
・データベースについては、企業データ及び当該企業に関する業務報告等の一元化が図られ、データ管理が容易となり、企業間同士の関係度等を分析することが可能となった。
・企業における業務データを効率よく確認できるようになったことで、担当者や、それぞれが有していた企業ニーズやサポート情報の共有が容易となり、企業との関係性の強化が図られることとなった。
・企業のデータについても、事業所ではなく、法人に関するデータを集約することや、業務情報から関係性のある企業の逆引き等が可能となり、企業に対する支等の体制を強化することが出来ている。
・OneNoteの導入によって、従来、メールやグループウェア機能を使っていた情報共有は、メール等の一方通行的な情報とはならず、組織内で双方向の情報共有が容易となったことや、全体で可視化できるようになった。
・また、適宜情報の更新等を簡単に行え、適切なタイミングで情報共有できるようになっている。


【 5 横展開に当たってのアドバイスや共同利用可能性 】
・データベース構築はそれほど専門的な知識がなくとも可能ではあるが、利便性を高めるための機能追加は開発者のスキルに依存するため、高度な機能追加や確実なエラー回避等を要求するのみでは開発者の負担が増えることから、開発者、利用者それぞれが気軽に意見等を出し合い、利便性の向上や、データベース化することでの効率化を目指すことを意識し、トライ&エラーにより機能拡張を進める風土を作ることが重要となる。
・アプリの性質上、大規模なシステム構築には向かないため、班や課単位でのデータベースに限定される可能性がある。
・OneNoteは、デスクトップ版アプリであればNAS等の保有ストレージでデータ共有することができるが、ウェブ版アプリの場合、クラウド使用に限定されるため、セキュリティポリシーによっては使用ができない可能性がある。
・ノートアプリは、ワープロソフト、表計算ソフト、プレゼンテーションソフト等とは異なる用途にあるため、認知度、使用率は低いといった課題があるものの、履歴管理、情報共有等を容易に行うことができることから、情報共有、コミュニケーションツールとしての活用や、デジタル環境での共通作業場としてのプラットフォームとして整備することができる。