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タイトル WEB GISによる環境情報のオープンデータ化や施策支援の取組
施策・事業名称 地理環境情報システム整備事業
都道府県名 埼玉県
分野 環境
施策のポイント 大気汚染や水質汚濁といった公害問題には法規制が有効に機能し様々な取組により改善されてきた。しかし、気候変動や生物多様性の喪失などグローバルな環境問題は、人間の暮らしの基盤となるエネルギーや食糧生産と直結していることから、その解決には規制だけでなく社会的な合意形成が不可欠となる。そして、合意形成の議論を進めるには環境に関する情報の共有が非常に有効な手段となる。
埼玉県環境科学国際センターでは、以前から様々な環境情報を収集しGIS(地理情報システム)データとして整備してきた。そして、これらの環境情報を市町村や県民と共有するため、平成21年度からはWEB GISによる情報提供を進めてきた。さらに平成27年にはデータのハンドリングやパフォーマンス向上を図るため、自前のWEB GISサーバからクラウド型GISに移行し、職員自らコンテンツの作成や公開にも取り組んでいる。現在「埼玉県鳥獣保護区等位置図」や「埼玉県ボーリング柱状図」など25のデータを公開し広く活用いただいており、さらに水質事故などのフィールド調査ツールなど、高度な情報共有による「施策支援ツール」としての利用にも取り組みはじめている。
内容 地方自治体の環境部局では、以前から水質汚濁や大気汚染、野生生物の分布情報、規制や保護区域、地質情報など、地理的属性を持った様々な環境情報を収集し蓄積してきた。これらの情報は、環境行政施策に活用されてきたが、市町村や県民と十分共有されてきたわけではない。
また、多くの環境情報は数値情報として蓄積され公開もされてきたが、数値だけで空間的な実態を理解することは難しい。
そこで、埼玉県環境科学国際センターでは、平成21年度にWEB GISサーバ(Arc GIS Server)を導入し、市町村や県民に役立つ身近なGIS情報を中心にデータの公開を開始した。その結果、埼玉県ボーリング柱状図などを中心に多くのアクセスがあった。
平成27年には、データの更新が容易で独自のアプリケーション開発なども可能なクラウド型のWEB GIS(ArcGIS Online)サービスの提供が開始されたのを機に、自前のWEB GISサーバによる公開から、クラウド型のWEB GISに切り替え、新たに「Atlas Eco Saitama」として様々なWEB GISデータの公開を行っている。
現在、埼玉県ボーリング柱状図や、ハンターマップ、湧水地マップ、トラスト保全地マップ、河川水質マップ、特定外来生物クビアカツヤカミキリ発生地点マップなど25の地図を公開している。年間の閲覧数は約6万となっており、その数は増加傾向にある。
また、外部へ向けた情報公開としての利用だけではなく、スマートフォンのGISアプリケーションなどと組み合わせ、水質事故のフィールド調査や、庁内データ共有の仕組みとしての利用も進めている。
今後、情報発信だけではなく、県民参加による生物調査等、地元に密着した地域情報を受けいれる基盤としての活用にも取り組んでいきたい。
関連
ホームページ
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0501/gis/atlaseco.html
https://www.pref.saitama.lg.jp/cess/index.html
本件問合先 環境部 環境科学国際センター
048-073-8365
shimada.tomohide@pref.saitama.lg.jp