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タイトル デジタル技術を活用した地域課題の解決
施策・事業名称 DXイノベーション推進プロジェクト
都道府県名 茨城県
分野 防災・危機管理
環境
健康福祉
農林水産
地域振興・まちづくり
事業実施期間 令和3年1月25日~令和4年3月31日
施策のポイント 5GやAIなどデジタル技術の進歩により、これまで常識とされていた様々なカベ(距離の壁・言語の壁・技術の壁等)が低減され、次々に新事業や新サービスが創造される時代となっている。
これらのデジタル技術は、企業等の生産性向上による競争力の強化や医師不足への対応、さらには、人口減少・少子高齢化社会における労働力不足やウィズコロナの時代におけるニューノーマルへの対応など様々な地域課題に対する処方箋となる可能性を持っている。
本事業では、デジタル技術の活用により本県の地域課題解決に資する研究開発プロジェクトについて産学官の多くの主体から提案してもらい、その成果をもって地域課題解決に繋げることを目的とする。
内容 1 DXイノベーション推進プロジェクト事務局の設置
本プロジェクトを実施するにあたり、研究開発プロジェクト実施方針の検討や研究開発プロジェクト実施事業者の募集選定等を実施するための事務局を設置した。
事務局の運営にあたっては、コンサルタント事業者に事務局支援業務を委託し、受託者の持つ専門的知見や多様なネットワークを活用した支援を受けることで、円滑に事務局を運営することができた。

2 研究開発プロジェクトの選定
研究開発プロジェクトの選定にあたっては、公募型プロポーザルで提案を募集した結果、県内外の企業等から計110件の応募があり、審査を経て以下の10プロジェクトを選定した。
審査にあたっては、地域性・新規性・実現性等の評価項目の設定に加え、外部機関からの意見聴取を行うことで、様々な観点から提案を評価できるよう工夫した。

(1)医療:オンライン診療機能を備えたエックス線診療車活用による地域医療支援システムの構築
(2)観光:Safety x Sustainable x Share 筑波山3Sデジタル体験創出プロジェクト
(3)交通:茨城MaaS共通基盤の構築と公共交通運行データ利活用推進
(4)交通:未来につなぐ鉄道ディジタルイノベーション~毎日の微小変化を捉えデータを読み解く目利き力~
(5)防災:ドローン x AI x 拡張/複合現実による要救助者空間表示システムの実用化
(6)販売促進:小売・飲食業者及び農業者の生産性向上と県産品の販路拡大に向けた道の駅を活用したデジタルと人の融合プロジェクト
(7)インフラ:持続可能なスマート道路維持業務支援プロジェクト
(8)農業:梨園におけるロボットを活用した農業DX推進
(9)農業:農産物収量予測によるフードロス減と販売計画の確立
(10)保育:保育業界の人材不足解消・保育士の育成・魅力発信のためのプラットフォーム

3 研究開発プロジェクトの推進
各研究開発プロジェクトの推進にあたっては、コンサルタント事業者や庁内関係部局等によるプロジェクトチームを結成し、プロジェクト進捗状況の管理やプロジェクト実施事業者の相談支援等のためのフォローアップ体制を構築した。
進捗状況の管理にあたっては、当月に行った作業内容や事務局に相談したいこと等について、毎月末にプロジェクト実施事業者から報告を受け、関係者で共有することで、プロジェクトの進捗状況の把握、適時適切な支援に繋げた。
また、相談支援にあたっては、プロジェクト実施事業者から提案ソリューションに関する現場ニーズの把握、警察・消防、市町村等との調整、ソリューション普及のための広報など、年間を通して様々な相談があったことから、その都度、プロジェクトチーム構成員に情報共有を行い、専門的な観点からのアドバイスを受けながら、相談対応を行った。

4 研究開発プロジェクトの主な成果
実証を行った結果、複数のプロジェクトで提案ソリューションの実用性を示すことができた。
例.
・X線診療車を活用した新型コロナ感染症の初期診断を宿泊療養施設にて実施。医療従事者の感染リスク低減に寄与。
・筑波山登山アプリを開発、配信した結果、3,500名を超える登山者がアプリをダウンロードし、アプリで提出できるデジタル登山届は650件超の提出があった。(前年度同期間の入山届出数:約190件)
・リアルタイムのドローンの映像を基に、AI解析で捜索対象の位置を特定し、隊員から捜索対象までの距離や方角等を表示するスマートグラスを開発。救助活動に要する時間を短縮できることを実証した。開発したサービスは消防組織へ導入済。
・IoT機器を搭載した一般車両から路面の振動情報をビックデータとして収集し、そのデータから補修を要する箇所等を特定する実証事業を実施。既存方法で検出した損傷箇所の85%を本ソリューションで検出に成功し、今年度、県内自治体で試行導入を予定。

今後は、各事業者においてプロジェクトで得た知見や成果をもとに、事業の自走化に繋げていくことを予定している。
写真1:X線診療車
写真1:X線診療車
写真1:X線診療車
写真1:X線診療車
写真2:筑波山登山アプリ「Mount Tsukuba」
写真2:筑波山登山アプリ「Mount Tsukuba」
写真3:スマートグラスを装着して救助活動を行う消防隊員
写真3:スマートグラスを装着して救助活動を行う消防隊員
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