平成26年08月 佐竹敬久秋田県知事

   先頃、日本創成会議座長の増田元総務大臣から発表された将来の我が国の人口減少予測は、国家存亡にもかかわることとして全国的に衝撃をもたらしました。
   このような中で、先般佐賀県で開催された全国知事会においては、少子化非常事態宣言がなされ、国においても人口減少問題に正面から向き合う姿勢を掲げ、来年度予算においても人口対策が重要案件として位置付けられることになりました。
  一方本県においては、出生数や出生率、婚姻率などが全国で最も下位に位置し、従前から大幅な人口減少予測がなされていたことから、すでに様々な少子化克服対策を積極的に進めており、また雇用の受け皿が前提条件となることから、産業経済政策にも重点的に取り組んで来ましたが、こと人口問題は間口が広く決め手となる解決策はなく、一定の歯止めにはなっても当面の大きな流れは変えようもありません。


 本県では真正面から人口減少を捉え、将来いかに住民サービスの維持・向上を図るかに主眼をおき、五年前から全く新しい発想で県と市町村とが一体となって取り組んでいます。
 それを「機能合体」という名で表しています。
 我々が道路を歩く時、いちいち市町村道だとか、県道だとか、国道だとかは気にしないはずです。安全に歩ければよいのです。
 観光振興には、県と市町村の境はありません。県の事務所と市役所が一緒になっても、住民はなにも困りませんし、かえって便利なことも多くあります。
 県と市町村との類似の事務事業を可能な限り一体化する、また県と市町村の類似施設は、改築の際などに二つを一つにまとめてしまう。県の地方機関と市町村の機関を一つにまとめる等々、県と市町村は別物という概念を廃することに主眼をおいています。
  当然に、県と市町村の役割の違いなど、「そもそも論」的な概念が存在するほか、現在の自治体制度や地方議会制度では、様々な面で壁に突き当たることが多いのですが、極度な人口減少下では、いずれ地方分権でもない、道州制でもない、新しい自治体制度の姿を模索する時が来ているように感じます。
 

  嘆いていても仕方ありません。頭を切り換え行動することから始めるべきです。