広島発の革新的技術を世界に ~凍結含浸(とうけつがんしん)技術~

 広島県では、平成19年4月に、8つの県立試験研究機関を統合し、総合技術研究所を設置しました。
研究所では、複数の技術領域にまたがる横断的・融合的な取組みの推進、選択と集中による研究開発の効率化と早期の成果普及を図ることとしています。ここでは、最近の研究成果の中から、「凍結含浸技術」について紹介します。
凍結含浸技術とは、食品素材を凍結・解凍することで素材に緩みを生じさせた後、酵素液に浸し減圧処理することで、素材内部に急速かつ均一に酵素を導入する方法です。この技術の最大の特徴は、食材の見た目・風味を保ったまま硬さを自由に調節できることで、介護食を始めとしてさまざまな食品への活用が期待できます。この技術は、広島県が特許を保有しており、現在、県内外の多くの企業から問い合わせがあり、介護施設・病院などからは、実用化への期待の声が寄せられています。
今年度から、この凍結含侵技術に係る研究を更に推進するため、所長直轄のプロジェクトチームを設置しました。このチームでは、食品としての機能性を増強させるなど、一層の技術の高度化を行うとともに、特許技術を使用していただく企業や介護施設などのニーズに対応した技術指導を重点的に実施しています。また、広島から発信する独自技術として、世界標準化に取り組むこととしています。
既に主要国への特許出願を行っており、将来的には、世界中で本技術を利用した製品が広く販売され、高齢や病気などにより咀嚼(そしゃく)・嚥下(えんげ)が困難な方々に、見た目や風味はそのままで、硬さを最適に調節した食事を提供し、食べる喜びを取り戻していただけるようにしたいと考えています。

【お問い合わせ】
広島県立総合技術研究所企画部
電話番号 082-223-1200

食品が驚きの柔らかさに!(写真はタケノコ)