新しく「日本一短い川」が誕生~二級河川「ぶつぶつ川」~

 熊野古道や熊野那智大社など、世界遺産の町として知られる和歌山県東牟婁郡那智勝浦町は、日本一の落差を誇る「那智の滝」でも有名ですが、この町にもう一つの「日本一」が誕生しました。
 同町内を流れる粉白川(このしろがわ)の支川である「ぶつぶつ川」は、その名のとおりぶつぶつと水が湧き出ている上流端から粉白川との合流点である下流端まで、その延長がわずか13.5m。同川を和歌山県が10月21日付けで2級河川に指定したことにより、法で指定されている1級河川、2級河川、そして市町村が管理する準用河川の中で日本一短い川となりました。
 指定当日には、現地で地域の方々と町、県の関係者らが出席して記念式典が開催され、地域振興に係る県と町の協定書の締結を行った後、地元の保育園児による笹舟流しや、獅子舞保存会の方々による獅子舞の奉納などが華やかに行われました。この模様は、多くのメディアの注目を集め、ニュース番組や新聞記事等により全国に大きく紹介されたところです。
 同川は、万葉時代から景勝の地として和歌に詠まれた玉の浦(現在の玉の浦海水浴場)に隣接しており、海岸の極めて近くにあるにもかかわらず、常に綺麗な真水が湧き出していることも特徴で、飲用にも適し、近隣地区では名水として以前からよく知られていました。
 今回の2級河川指定は、地域住民の方々がこれまで同川の環境保全に尽力されてきたことに応え、今後もその環境と景観を守り続けていくことを目的としたものです。このため、記念式典で調印された協定書には、両者が協力して同川の良好な環境の保全と地域振興への活用に取り組んでいくことが明記されました。
 今後は、これらの地域資源を積極的に活用し、環境の保全のみならず、地域活性化、観光振興などにもおおいに役立つであろうことを期待しています。

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地元保育園児による「ぶつぶつ川」での笹舟流し