新潟が誇る伝統工芸 小千谷縮・越後上布がユネスコ無形文化遺産代表一覧に登録

 このたび、新潟県の伝統工芸品であり、国の重要無形文化財に指定されている「小千谷縮」と「越後上布」が、染織部門としては日本で初めてユネスコ無形文化遺産代表一覧に登録されました。本県の伝統工芸が世界から、保護すべき遺産であると認められたことに大きな喜びを感じます。
 小千谷縮・越後上布は古来から上質の麻織物を産出することで有名だった新潟県の魚沼地方の小千谷・塩沢地区を中心に栄えてきました。新潟県が誇るこの美しい麻織物は、長い歴史と伝統を縦糸に、そして先人達が雪国の風土の中で編み出した貴重な技術を横糸にして織り上げられてきたものです。
 小千谷縮・越後上布の歴史は古く、1,200年あまり前に作られた物が奈良の正倉院に残されています。さらに中世以降は都でも珍重されるようになり、上杉謙信も上洛の際には将軍や公家へ越後の白布を贈りました。また、昨年の大河ドラマ「天地人」の主人公直江兼続も、殖産振興のため小千谷縮・越後上布の原料となる苧麻(ちょま)の栽培を奨励し、大成功をおさめたという記録も残っています。
 このようにして古くから本県の特産として名を馳せた小千谷縮・越後上布は、雪国ならではの知恵と技術によって作り出されてきました。その製作は糸作りに始まり、数々の工程を経て完成に至ります。とりわけ、この工程の中で特徴的なものに「雪さらし」があります。
 雪さらしとは、織物を雪の上に並べ、そして雪解けを待つという作業です。こうすることにより、雪解けの際に発生するオゾンの漂白作用と日光の殺菌作用によって、汚れがきれいに漂白され、また織物の染料は鮮やかになり、独特の美しさが引き出されるのです。
 江戸時代の文人として著名な鈴木牧之も『北越雪譜』の一節で「越後縮は雪と人と気力相半ばにして名産の名あり、魚沼群の雪は縮の親といふべし。」と書いています。まさしくこの言葉が示すとおり、小千谷縮・越後上布は雪国新潟の気候と伝統が育んだ極上の芸術品と言えるでしょう。

お問い合わせ
小千谷織物同業共同組合
電話番号 0258-83-2329
塩沢織物工業協同組合
電話番号 025-782-1127

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雪さらしの様子