「1・17は忘れない」阪神・淡路大震災から15年を迎えて

 尊い多くの命を奪い、わたしたちの生活を一変させた阪神・淡路大震災から15年。まちの傷跡はほとんど見られなくなり、震災を経験していない人が増え、歳月は震災の記憶を少しずつ風化させています。しかし、自然災害がなくなることはなく、完全に防ぐこともできません。事前に備え、被害をできるだけ軽減し、被災してもすみやかに復旧復興できるようにするため、震災の経験と教訓を伝え、次なる災害に備えることが何より大切です。
 こうした中、兵庫県では阪神・淡路大震災15周年事業を展開しています。「大震災教訓発信 シリーズ〝もっと伝えよう〞」では、「伝える」「備える」をテーマに、防災関係機関等と連携して、セミナーやシンポジウムを連続的に開催しています。中でも、昨年4月から毎月、9回にわたって幅広い視点から県内防災関係機関の研究成果を発信してきました。また、15周年記念事業では県民や団体等による主体的、自主的な防災訓練や防災シンポジウムなどを県が支援するなど、県民各界各層が一体となって防災・減災活動に取り組んでいます。こうした取組みを踏まえて、震災のあった1月17日に合わせて開催される「ひょうご安全の日のつどい」では、佐渡裕監督指揮による芸術文化センター管弦楽団の奏でる調べとともに、犠牲者へ哀悼の誠を捧げ、安全安心な社会づくりへの決意を新たにする追悼式典や、参加者が当時を思い起こし防災意識を新たにする契機となるようメモリアル・ウォークなどを実施し、震災の経験と教訓を未来へつなぎます。
 また、震災の経験と教訓を多くの人に分かりやすく伝えるため、冊子「伝える―阪神・淡路大震災の教訓―」をまとめました。復興10年総括検証の内容を基本に、震災の重要な100の教訓を抽出し、教訓の全体像を整理したもので、家庭や地域での備え、企業や行政での防災・減災対策等に幅広く活用されています。
 くわえて、「人と防災未来センター」は、地震破壊のすさまじさを迫力ある大型映像と音響で体感できるコーナー、震災関係資料を提供者の体験談とともに展示したコーナーなど、震災を追体験できる施設として、平成14年のオープン以来、全国から350万人を超える人々が訪れています。この1月から小中学生の観覧料を無料にすることで、次世代を担うより多くの子どもたちが防災に関心をもち、将来の減災につながることを期待しています。
 災害の教訓が、時や地域を越えて受け継がれ、安全で安心な社会づくりにつながることを願い、今後とも震災の経験と教訓を力強く発信し続けます。

hyogo201001.JPG