よみがえる、皇女たちのみやび 「斎王まつり」

 三重県は、本州の真ん中辺りに所在する南北に長い県です。そのほぼ真ん中辺り、伊勢神宮の鎮座する伊勢市と、松阪牛で有名な松阪市の間に明和町があります。この明和町にある他に例のない重要な国の史跡、それが「斎宮跡(さいくうあと)」です。「斎宮」とは、伊勢神宮に仕えるために都から伊勢国に派遣された、未婚の内親王、つまり独身の皇族のお姫様「斎王(さいおう)」の宮殿と「斎宮寮」と呼ばれる関連の役所があったところです。
 斎宮は飛鳥時代から南北朝時代まで存続し、廃絶後は長く「幻の宮」と呼ばれその実態は不明でした。しかし、昭和45(1970)年以来現在も続く斎宮跡の発掘調査の成果で、少しずつ往時の姿が解明され、その重要さから昭和54(1979)年に国の史跡に指定されました。
 その後、平成元(1989)年にオープンした県立の斎宮歴史博物館を中心に、体験学習の拠点・いつきのみや歴史体験館や、史跡全体の10分の1模型がある歴史ロマン広場などが各所に配されて、1日ゆっくりとした時間を過ごせる史跡公園としての整備が進められています。

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斎宮歴史博物館

 
 国が指定する史跡斎宮跡の範囲は約137haという広大なものです。ここを舞台にして、平安時代の王朝絵巻が再現されるイベント、それが「斎王まつり」です。
 斎王まつりの中心は、斎王が都から伊勢に来る「群行」と呼ばれる行列の再現です。これは公募で選ばれた斎王を中心に、全国からの参加者と地域の人たちが一体になって行われます。葱華輦(そうかれん)と呼ばれるみこしに乗った斎王を中心に、華やかな女官たち、きりりとした貴族たち、さまざまな笑顔がいにしえの皇女の都にあふれかえります。

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斎王まつり

 日程は6月の第1土曜と日曜。土曜日の夜は斎宮歴史博物館南側のメイン会場で斎王たちのお披露目があります。日曜日の午後には、歴史ロマン広場から斎宮歴史博物館の南側広場まで華やかな群行が1時間ほどくりひろげられます。また、前日夜から群行の到着まで、メイン会場ではさまざまな催しが行われます。
 日曜日には、今も続く発掘現場の公開も行われることが多く、平安時代の人々の、土の中からのメッセージを知ることもできます。
 飛鳥時代から南北朝時代の660年間に、伊勢神宮に仕えるため、60人以上の斎王が選ばれました。彼女たちの魂を慰めたい、それが地域の人たちがこの祭を始めたきっかけだそうです。

お問い合わせ
斎王まつり実行委員会事務局
電話番号 0596-52-0054
斎宮歴史博物館
三重県多気郡明和町竹川503
電話番号 0596-52-3800

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アクセス図