アジア恐竜時代の幕開け~福井県立恐竜博物館~

 かつて「日本では恐竜化石は見つからない」と考えられていました。これが覆ったのは昭和53年に岩手県で竜脚類の上腕骨の一部が発見されてからです。福井県では、昭和57年にほんのひとかけらの歯の化石の発見により、今では国内の8割以上が発掘される恐竜王国となりました。
 2000年7月、国内最大級の地質・古生物学博物館として福井県立恐竜博物館が誕生。現在では、世界三大恐竜博物館の一つに数えられ、子供から大人まで楽しめるスポットとなっています。
 この恐竜ブランドを売り込むために、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンでの骨格展示や、ユニクロ店舗での恐竜Tシャツの販売など、企業との共動により県外向けのPRを行った結果、昨年度の入館者数は過去最高の44万人を数えました。
 その恐竜博物館も、今年で開館10周年。これを機に、館内展示をリニューアルするとともに、11月7日まで「アジア恐竜時代の幕開け」をテーマに、10周年記念特別展を開催しています。
 国内はもとより、アジアでも初公開となる骨格など総数約100点もの標本を展示し、既に県内外から大勢の方々にお越しいただいております。
 圧巻なのは中国産竜脚類エウヘロプスや古竜脚類ルーフェンゴサウルスの全身骨格などで、そのほかにも非常に保存状態の良い頭骨など、太古のロマンを彷彿とさせる標本を多数展示し、アジア地域の恐竜の進化を分かりやすく紹介しています。
 リニューアルした常設展示では、世界最大級のカマラサウルスの産状化石が大好評です。1体分の化石がほぼ完全な形で残っており、恐竜がどのように埋没していたのかが分かる貴重なものです。
 さらには、「ティラノサウルス」の恐竜ロボットも登場。その動きは細部までリアルに再現され、咆哮(ほうこう)も迫力満点。来場した子供たちに大人気となっています。
 そして今年6月、3年前に発見された巨大草食恐竜の化石が新属新種と認められ、「フクイティタン・ニッポネンシス」と学名がつきました。これは「日本産の福井の巨人」という意味です。日本で学名のついた恐竜化石は四例しかなく、そのうちの三つが県内で発見されたものです。いずれも「フクイ」が冠されています。
 ますます魅力を高めた福井県立恐竜博物館は、これからも恐竜学術拠点として世界をリードするとともに、ふくいブランドの目玉として「恐竜王国ふくい」を国内外にアピールしていきます。

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リニューアル後の館内                           迫力ある恐竜ロボット