阿波の偉人・鳥居龍蔵博士

 徳島が生んだ考古学、人類学、民族学の先駆者・鳥居龍蔵(1870~1953年)を顕彰する「鳥居龍蔵記念博物館」が11月3日、徳島市の徳島県文化の森総合公園内にオープンしました。
 鳥居龍蔵は徳島を始めとする日本の各地、さらには東アジアの広い地域を自ら訪ね、人類学や考古学、民族学に関する幅広い調査を行いました。野外調査では日本人として初めて「カメラ」や「蝋管蓄音機」を導入したことからは、進取の気性に富んだ龍蔵の人柄がうかがえます。こうした研究を通して龍蔵が目指したのは、日本人と日本文化の起源を明らかにすることだったと言われています。
 この記念館の展示は、「鳥居龍蔵の見たアジア」「鳥居龍蔵の生涯」「鳥居龍蔵から学ぶもの」の3テーマからなり、約400点の資料を展示しています。「鳥居龍蔵の見たアジア」の展示では、龍蔵が訪れたアジア各地の写真や実物資料を基に、彼の足跡を展示しています。ボタンを押すと龍蔵が調査で巡ったルートが光る地図も配置され、車もなかった当時、龍蔵の調査のスケールの大きさを感じることができます。また、龍蔵が発掘した「遼」(中国東北部に10世紀ころ栄えた古代国家)の皇帝が埋葬された墓「慶陵」の復元模型も設置されています。展示しきれない写真等の一部や龍蔵の生涯等については館内のパソコンで分かりやすく説明されており、大人から子供まで楽しみながら学習することもできます。
 鳥居龍蔵記念博物館がオープンした11月3日は、徳島県文化の森総合公園開園20周年記念日でもありました。文化の森総合公園内各館(博物館・図書館・近代美術館・文書館・21世紀館)とも連携を図りながら、県内外の人に楽しんでいただけ
る施設となるように、徳島ならではの魅力的な催しの開催等、情報発信に努めていきたいと考えています。

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「鳥居龍蔵の生涯」展示の一部