富士五湖を名勝指定答申 ~富士山世界文化遺産登録へ大きく前進~

 5月20日、文化審議会から文部科学大臣に対し、富士五湖を、優れた景観とともに信仰と芸術の観点から「名勝」として文化財指定することが相当との答申がなされました。
 富士山の火山活動によって形成された富士五湖には、江戸時代の18世紀から盛んになった富士講(富士山信仰の集団)の多くの信者が、水行による精進潔斎のために遠方から訪れました。この活動は、湖面に映る「逆さ富士」など、風光明媚な富士五湖の存在を全国に知らしめることとなり、葛飾北斎の浮世絵「甲州三坂水面」(19世紀前半)に代表される富士山と湖の一体感ある多くの芸術作品の題材となりました。その後、これらの作品が国際的に流布したため、富士五湖の湖面は、今日に至っても日本を代表する景勝地の一つとして評価されています。
 山梨県では、静岡県及び関係市町村とともに、富士山の世界文化遺産登録に向けて、取組を進めています。世界文化遺産として推薦されるためには、全ての構成資産が国文化財に指定されていることが条件となっており、今回の富士五湖の国文化財指定答申により、7月末の文化庁への推薦書原案提出に一定の目途が立ったところです。
 推薦書原案提出後、世界遺産委員会での審議を受けるまでには、日本政府によるユネスコへの推薦書提出、ユネスコの諮問機関であるイコモス(国際記念物遺跡会議)による現地調査・評価等の段階を経なければなりません。まだまだ道は険しいですが、一日も早い登録に向けて取り組んでいきます。

お問合せ
山梨県企画県民部世界遺産推進課
電話番号 055-223-1316

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葛飾北斎:甲州三坂水面(こうしゅうみさかすいめん)