新たなリサイクル技術を開発! ブラウン管から有害な鉛を除去

 昨年7月、アナログテレビ放送が終了しましたが、液晶など薄型テレビの急速な普及によりブラウン管テレビが大量に廃棄されています。
 廃棄されたブラウン管ガラスは、新しいブラウン管の原料として利用(水平リサイクル)されてきましたが、ブラウン管テレビの製造が世界的に減少していることも相まって、廃棄されたブラウン管ガラスの行き場がなくなってきています。
 鳥取県では、このような状況を予見し、従来の水平リサイクルに替わるリサイクル技術の研究を進め、有望な技術の開発に成功しました。
 ブラウン管には、有害な鉛を含むガラスが使用されていますが、ガラスは化学的に変化・分解されにくく、含まれる成分を強固に閉じこめる性質があります。このため、ブラウン管ガラスから鉛を分離し、ガラスを無害化する技術を開発することは非常に難しいと考えられてきました。
 そこで、鳥取県衛生環境研究所では、ガラスの分相(水と油のように二相に分かれる)現象に着目してその問題を解決。ブラウン管ガラスにホウ素を加え、高温で溶かした後、急冷すると、ホウ素を含むガラスの相と鉛の相に分かれます。この分相したガラスを酸に浸すと、ホウ素と鉛だけが溶け出し、ガラス成分だけが残ります。実験により、鉛をほぼ100%分離することに成功しました。 
 こうして得られたガラス成分はガラス材料として、分離した鉛はバッテリー原料等として再利用できます。
 ブラウン管ガラスのリサイクルは、国内外で大きな問題となる可能性があるため、本技術の実用化が期待されています。

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鳥取県衛生環境研究所
電話番号 0858-35-5411