「プロに学ぶ歌舞伎講座」による地域伝統文化の継承

 岡山県美作地域には、奈義町の横仙歌舞伎に代表される地歌舞伎と呼ばれる伝統芸能が、江戸時代から途絶えることなく、今に伝わっています。この地歌舞伎は、各村の神社に建てられた歌舞伎専用舞台で田植えと収穫の後の村祭りに合わせて催され、若者は出会いを求めて村々の芝居を渡り歩くなど、村の社交の場となっていました。
 しかし、映画やテレビなどの新たな娯楽の台頭や人口流出により、各地の地歌舞伎は次第に姿を消し、今では、僅かに四つの保存会が残るだけとなっています。
 そのため岡山県美作県民局では、美作地域の地歌舞伎の伝統を継承・発展させるため、横仙歌舞伎保存会(奈義町)、粟井春日歌舞伎保存会(美作市)、松神会(奈義町)、勝田歌舞伎保存会(美作市)、奈義町、美作市とともに東作州地歌舞伎保存協議会を立ち上げ、「プロに学ぶ歌舞伎講座」として、上方歌舞伎のプロの方を講師にお招きした「役者講座」、「衣裳・化粧講座」、「鳴り物講座」、かつらの「床山講座」、語りや三味線の「義太夫講座」など全5講座を開講(延べ10日)しました。
 この講座には地域内外から延べ約250人の方が参加し、そのうち4割ほどが保存会以外の新たな参加者となり、多くの方に地域で受け継がれた歌舞伎に興味を持ってもらうことができました。
 また、この活動成果を披露する場として、3月3日に東作州地歌舞伎公演を開催し、「プロに学ぶ歌舞伎講座」で演出家の水口一夫先生のご指導の下に稽古した「絵本太功記十段目尼ヶ崎の場」を始め、この講座を通じて歌舞伎に初めて挑戦された方による「白浪五人男」を上演しました。出演者の熱演で会場には盛大な拍手がわき起こりました。
 岡山県では、この事業を県内の他の地域伝統文化の継承・振興のモデルとして、今後も地域の歴史と文化を後世に伝承していく取組を進めていきたいと考えています。

【お問合せ】
岡山県美作県民局協働推進室
電話番号 0868-23-1259

美作地域の地歌舞伎「地下芝居」