~イタイイタイ病の教訓を後世へ~富山県立イタイイタイ病資料館4月29日オープン

 イタイイタイ病に関する貴重な資料や教訓を後世に継承するため、「富山県立イタイイタイ病資料館」が4月29日に開館しました。

 イタイイタイ病は、富山県の神通川流域で発生した日本の4大公害病の一つで、患者が「痛い、痛い」と泣き叫ぶことからこの名が付いたと言われています。大正時代頃から発生し、神通川上流の神岡鉱山から排出されたカドミウムが川の水や流域の土壌を汚染し、その汚染された水や農地に実った米などを摂取することで引き起こされました。

 患者はもちろん、その家族や地元の住民たちも辛くて苦しい日々が長く続きました。裁判では昭和47年に被害住民側の勝訴で終わりましたが、患者の救済や健康調査は今もなお行われています。汚染された環境については、被害者団体、原因企業、行政機関等が共になって発生源対策や汚染農地対策に取り組んできた結果、今では清らかな川の流れと豊かな大地が甦っています。

 本県では、イタイイタイ病という恐ろしい公害病を二度と繰り返さないよう、関係資料を収集・保存し、活用・展示して貴重な教訓を後世にしっかりと伝えるとともに、国内外に向けた情報発信を行うため、新たに資料館を設置しました。

 資料館には、イタイイタイ病について時間の流れに沿って紹介する展示室を設け、子どもたちにも興味や関心をもって学んでもらえるよう、ジオラマ、絵本、映像などを効果的に組み合わせて分かりやすく解説します。また、資料館では、患者のご家族などイタイイタイ病の恐ろしさを実感し、多くの困難を乗り越えてきた「語り部」の方から貴重な体験を直接聴くこともできます。

 子どもたちを始め幅広い年代の人々が、1.「イタイイタイ病の恐ろしさ」を知り、2.「克服の歴史」を学び、3.県民一人一人が「環境と健康を大切にするライフスタイルの確立や地域づくり」に取り組むことにつなげる未来指向型の資料館を目指していきます。

お問合せ
富山県立イタイイタイ病資料館
電話番号076-428-0830

立山連峰をモチーフにデザインした資料館外観     大型スクリーンで土壌復元工事などを体感