東日本大震災を踏まえ、原子力災害への備えを強化しました。

 東日本大震災の発生、福島第一原子力発電所事故による大量の放射性物質の大気中への放出は、県境から30kmの範囲内に四つの原子力発電施設が存在する本県の住民にも、大きな不安を与えました。

 こうした不安を取り除くため、本県では復興支援と併せて原子力災害に対する備えを強化してきました。まず、情報収集体制として、大気中の放射線量を測定するモニタリングポストを設置し、県内5圏域に2ヵ所ずつ、計10基態勢による監視を始めました。加えて、実際に原発事故が発生した際、気象条件も踏まえて放射性物質の大気中濃度や放射線量等を予測するシステム「SPEEDI」端末を導入する予定です。

 原子力事故に備え、五つの原子力事業者との間で、異常時の通報体制の確保はもとより、日頃から、原発の安全対策の状況を確認・把握するための情報交換も実施しています。

 風評被害対策としては、他県に先駆けて県内産肉用牛の全頭検査を開始するなど、農畜産物の検査体制も強化しました。

 また、震災発生後いち早く、県内有識者からなる「県震災対策検証委員会」から震災を踏まえた110の提言をいただき、県地域防災計画を、近県での原子力事故の影響が直接本県に及ぶことを前提とした内容に改訂したほか、本県全域を対象とした放射性物質拡散想定調査にも着手しました。

 さらに、国に対しては、法に基づき、原子力事業者の防災業務計画の協議や、原子力事故の通報がなされるよう、「関係隣接都道府県知事」(原子力災害対策特別措置法)の規定の見直しを要請してきたところです。3月末時点で、当該法律の改正案が国会に提出されており、成立すれば、事故発生時には、法律に基づき確実に事業者からの通報が入るようになります。

 こうした取組を一層着実に進めていくため、今年度から県庁内に「原子力防災室」を新設し、民間採用の原子力業務経験者を含む専任職員4人を配置するほか、東日本大震災を踏まえた地震対策及び原子力防災対策を担う危機管理副統括監も設置します。原発立地県以外での「原子力防災室」の設置は全国初めてのことです。

 災害は「明日は我が身」です。震災から得た様々な教訓を忘れることなく、安全で安心な岐阜県を目指し、不断の努力を続けていきたいと思います。

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