くまもとアートポリス

 くまもとアートポリスは、本県が昭和63年から始めた取組です。熊本県内を舞台に、豊かな自然や歴史、風土を生かしながら、後世に残り得る文化的資産としての優れた建造物を造り、人々の都市文化、建築文化などへの関心を高め、地域の活性化に資する熊本独自の豊かな生活空間を創造するとともに、世界へ向けて文化の情報発信基地「熊本」を目指すことを目的としています。

 これまで、4代の知事の下、四半世紀にわたり続いているこの取組は、全国でも類のない試みであり、熊本独自の個性的で魅力ある文化の香り高い生活空間の創造に大きく役立っています。くまもとアートポリスでは、設計者の自由な意思を生かすためにコミッショナー制度が取り入れられており、現在、世界で活躍する建築家・伊東豊雄氏にコミッショナーとして就任していただき、「学びつつ創る、造りつつ育む。」をテーマに、第3期のくまもとアートポリスを推進しています。
 くまもとアートポリスでは、コミッショナーが施設ごとに国内外から適性と能力を兼ね備えた建築家を推薦、又は設計競技などを行い、その施設に最適な設計者が選ばれます。設計者はその建造物に関わる多くの人々とコミュニケーションを繰り返しながら建造物の計画を進め、アートポリス事務局等がサポートする体制をとっています。

 くまもとアートポリスでは、小学校や橋など77の施設が完成し(平成24年6月末現在)、「日本建築学会作品賞」や「土木学会田中賞」など数多くの賞を受賞しています。平成5年には、くまもとアートポリスの取組そのものの文化的意義と功績が評価され「日本建築学会文化賞」を受賞するなど、建築文化事業として全国的にも高い評価を受けています。

 平成23年3月12日の九州新幹線全線開業に合わせて、熊本駅周辺にもくまもとアートポリスによる施設が次々と誕生しました。その中の一つ、熊本駅東口駅前広場(暫定形)は、平成22年に建築界のノーベル賞と言われるプリツカー賞を受賞した西沢立衛氏が設計を手掛けました。雲のような白い大屋根が、熊本の暑い日差しから利用者を守る役割を果たしています。

 これまでに、くまもとアートポリスにより建設された施設には、行政、議会、マスコミなど建築を専門とする方以外の視察者も多く、海外からの視察者は、近年は県が対応しただけでも毎年500名に上ります。また、これらの施設は、魅力的な熊本城や阿蘇などと並ぶ観光資源として注目が集まってきています。

 平成23年度には、くまもとアートポリスの一環として、東日本大震災で被災され仮設住宅にお住まいの人々へ癒しの空間を届ける「みんなの家」プロジェクトに取り組みました。建築を志す学生や建築家の育成事業と位置付け、みんなで話し合い、多くの方々の協力を得ながら実現することができ、被災地の人々の絆づくりに貢献するなど、建築の持つすばらしい力を再認識することができました。

 くまもとアートポリスは今年で25年目を迎えます。これまでの成果を広く県内外に紹介し、さらなる飛躍と熊本ならではの魅力的な生活文化の創造を目指し、来る9月8日に開催する東京シンポジウムを皮切りに、12月まで「くまもとアートポリス建築展2012」を開催します。
 海外の建築家を招いての国際シンポジウム、これまでの歩みをたどる建築展、また建築専門家以外の方にも楽しんでいただけるようなフォトコンテストなども企画しています。
 くまもとアートポリスは、四半世紀の蓄積を財産に、これからも建築文化の向上を目指します。

お問合せ
熊本県土木部建築住宅局建築課
電話番号 096-333-2537

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