スーパーコンピュータ「京」の共用開始による科学技術基盤の強化

「京」の共用開始

 2006年度から国家基幹技術の一つとして、神戸のポートアイランドで整備が進められてきたスーパーコンピュータ「京」※が9月28日から共用を開始しています。
 「京」は、広く学術・産業分野向けに利用されるスーパーコンピュータとして世界最高水準の性能をもち、1秒間に1京510兆回の計算速度を可能にしました。

※京/数の単位で10の16乗。また、「京」の漢字には、本来「大きな門」という意味があることを踏まえ、「計算科学の新たな門」になるという期待も込め、スパコンに名付けられた

「京」に期待される成果

 「京」のもつシミュレーション精度や計算速度の飛躍的な高さは、様々な分野での研究成果が期待されています。
 例えば、創薬応用シミュレーションに「京」を用いることで、新薬の候補物質の絞り込みにかかる期間を約2年から1年に半減できると期待されています。また、地震や津波の被害予測精度を高めることで、地盤沈下や液状化現象等の影響を加味した10m単位(家単位)の詳細な予測を可能とし、災害
に強いまちづくりやきめ細かな避難計画の策定に貢献することや、ものづくりの分野においては、従来の実物を用いた風洞実験などを完全にシミュレーションで代替することで、設計を大幅に効率化するといった成果も見込まれています。

スパコンの産業利用を促進する「高度計算科学研究支援センター」

 「京」を活用して、高度なものづくりや新材料開発など、イノベーションの創出を推進するため、兵庫県は、神戸市、神戸商工会議所と共に財団法人計算科学振興財団(略称FOCUS)を設立し、平成23年4月に開設した「高度計算科学研究支援センター」を拠点にスパコンの産業利用を促進しています。
 支援センターでは、国の資金を活用して整備した汎用性の高い高性能スパコン「FOCUSスパコン」を企業や産学共同研究の利用に提供するなど、産業界での高度シミュレーション技術の普及を図っています。
 また、神戸大学と連携して、企業における実践的なシミュレーション技術者養成のための教育カリキュラム開発や、スパコンを利用した研究成果や産業界での先進事例の普及啓発に取り組んでいます。
 「京」を中核とする世界最高水準のスーパーコンピューティング研究教育拠点を形成することにより、計算科学分野の振興と新産業の創出を目指します。

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兵庫県新産業情報課科学振興室
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