三線の沖縄県伝統工芸製品指定

 沖縄県は、経済産業大臣が指定する『伝統的工芸品』が14品目あり、伝統工芸品の宝庫です。また、沖縄県独自でも25品目を『伝統工芸製品』に指定しており、沖縄の代表的楽器である『三線』も平成24年11月、新たに26番目の指定品目に加えたところです。
 三線は、14世紀後期頃、中国から伝来した「三弦」がルーツとされ、後に琉球を経由し大阪に渡り、三味線の祖型になったとも言われています。伝来した三弦は琉球王府の保護の下、名工の手により琉球独自の楽器三線として発展を遂げました。
 琉球王府は、中国皇帝の使者である冊封使をもてなすための祝宴や、徳川将軍家拝謁の際に、舞踊や組踊(演劇)を披露していますが、三線は琉球王国の外交儀礼の最前線で、重要な役割を果たしてきました。
 その後、民間芸能等にも普及し、沖縄の伝統芸能に不可欠な楽器となりました。また、沖縄戦後焦土と化した地で奏でられた三線の音色は、人々の心を慰めました。
 こうした歴史を持つ三線は、沖縄では単なる楽器に留まりません。日本本土では床の間に刀を飾るように、沖縄では家宝として三線が飾られ、沖縄の精神文化を象徴する存在となっています。
 近年、琉球音楽は、日本本土の盆踊りにあたるエイサーや琉球芸能と共に、県外はもとより海外においても大きく広がりをみせています。今回の伝統工芸製品指定を契機に、三線が県外・海外へ向け更なる普及・展開していくことを期待しています。

三線