無花粉ヒノキを発見しました

 横浜、川崎、相模原といった大都市を抱える神奈川県では、スギ・ヒノキの花粉症対策は、急務になっています。このため自然環境保全センターでは、花粉症対策の一環として、品種改良による対策を進めています。
 スギについては、平成10年に花粉の少ないスギを選抜(選び出すこと)し、さらに平成16年には無花粉スギを選抜しました。この無花粉スギは、平成22年に神奈川県で実施した第61回全国植樹祭において、天皇陛下にお手植えいただきました。
 ヒノキは、平成16年に花粉の少ないヒノキを選抜し、その実用化を進めてきたところですが、花粉の少ない品種は、将来は一定量の花粉を飛散させる可能性があります。一方、富山県の調査で、スギでは5,000本に1本程度の割合で無花粉スギが存在すると推定されており、スギの近縁のヒノキでも無花粉ヒノキの存在が期待されていました。
 そこで平成23年から24年にかけて、県内のヒノキ林を対象に、4,074本のヒノキを調査して無花粉ヒノキの探索を行い、その結果、平成24年に秦野市内で花粉が飛散しないヒノキを発見しました。

 発見されたヒノキは、2年にわたり花粉を飛散しないこと、さし木で増殖した個体に着花した雄花も花粉を飛散しないことから、無花粉品種であることが確認されました。今回発見されたヒノキは両性不稔品種といって花粉だけでなく種子も形成できない品種です。
 既に30本程度の増殖を行っており、今後は、種苗法に基づく品種登録を進めるとともに、さし木生産用の穂を取る採穂木の育成、さらには初期成長の植栽試験を行って、6~7年後の普及を目指して調査を行っていく予定です。

お問合せ
神奈川県自然環境保全センター
研究企画部研究連携課
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無花粉ヒノキ