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タイトル 人の「こころの働き」にアプローチ!岡山県版ナッジ・ユニット
施策・事業名称 岡山県版ナッジ・ユニット
都道府県名 岡山県
分野 行政改革分野(住民・事業者視点)
事業実施期間 令和元年11月1日~
施策のポイント 事務や事業に行動科学の知見であるナッジを取り入れ、その効果検証までの支援を行う岡山県版ナッジ・ユニットを設置。
内容 【現状】
厳しい経済状況、複雑化する社会課題など、県政を取り巻く環境が大きく変化する中、限られた資源で効率的・効果的な行政運営を行うため、従来の政策手法である「法令等による規制」「補助金や減税等による誘導」「情報提供による啓発等」に次ぐ、新たな手法として注目されているナッジを、県の施策・事業等に取り入れることを目指し、都道府県では初となる行政職員による岡山県版ナッジ・ユニットを2019年11月に設置した。

※ナッジ(nudge:そっと後押しする)は、行動経済学の理論の1つで、個人の選択の自由を阻害することなく各自がより良い選択を行うよう、情報発信や選択肢の提示の方法を工夫するもの。

【取組内容】
岡山県版ナッジ・ユニットは、政策推進課の職員5名で構成し、庁内等へのナッジに対する理解の浸透や、施策・事業等へのナッジ活用の支援などに取り組んでいる。

1 庁内等へのナッジに対する理解の浸透
2 庁内等における施策・事業等へのナッジ活用の支援
3 ナッジを活用した施策・事業等の効果検証及び検証結果の発信
4 他の地方公共団体をはじめとしたナッジ関連部局との連携

【活動実績】
2019年11月のユニット立ち上げ以降、2020年度末までに46件の相談を受けている。また、庁内のみではなく、市町村からの相談にも対応している。

【活動事例】
事業者を対象とした「HACCPに沿った衛生管理計画の作成研修会」の参加申込数が少ないという相談を受け、研修会参加を促すチラシの改善を行った。

〇従来の案内
従来は、研修会案内チラシの表面に研修会の案内、裏面に参加申込書を記載し、HACCP制度の説明チラシを同封した上で、封筒で送付していた。

〇改善後の案内
改善後は、封筒を使用せず、案内を記載したA4版の厚紙(ハガキ)を直接送付することとした。また、文字数を減らし、情報のシンプル化、義務感の強調など、ナッジを意識したメッセージを盛り込んだ。

〇効果検証
従来の案内を送る群と改善(ナッジ)後の案内を送る群の2群にランダムに振り分けて、申込数を検証するランダム化比較試験を実施したところ、従来群の申込率が21.1%、ナッジ群の申込率が36.2%となり、ナッジ群の方に約15.1ポイントの上昇効果が見られた。

〇効果の活用
この改善を好事例として、県庁組織内で情報共有するとともに、県内の他の保健所に拡大して実施することとなった。

【期待される効果】
ナッジは、県民等がより良い選択を行うよう、情報発信や選択肢の提示方法を工夫する政策手法であり、従来のような法規制や金銭的インセンティブによらないものであることから、費用対効果が高いことが特徴である。
まずは、職員等へのナッジに対する理解の促進を行うことにより、職員がそれぞれの業務でどのようにナッジを活用できるか検討し、可能なものから実践に移すことで、効率的・効果的な行政運営につなげることができる。
また、可能なものについては、定量的なデータを用いて効果検証を行い、好事例の横展開を図ることで、県内市町村などへ広く効果を波及させることができる。
活動実績
活動実績
従来の案内
従来の案内
改善後の案内
改善後の案内
効果検証
効果検証
本件問合先 総合政策局政策推進課
086-226-7866
seisaku@pref.okayama.lg.jp