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タイトル | 患者情報を一元管理するための新型コロナウイルス感染症対策業務支援システムの開発 |
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施策・事業名称 | 新型コロナウイルス感染症対策業務支援システム(通称:アマビス)導入事業 |
都道府県名 | 千葉県 |
分野 | 健康福祉 |
事業実施期間 | 令和3年2月1日~ |
施策のポイント |
新型コロナウイルス感染症業務では、膨大な患者情報を管理し、その情報を用いて各業務を行うが、情報の管理方法が従来どおりの紙媒体やエクセルによる台帳管理を行っていたことから、業務間の情報共有に手間が発生し、本庁や保健所に多大な負担が生じていた。 この患者情報を一元管理するデータベースを設置することで、患者情報の利用を容易にし、保健所における患者情報の管理・更新(健康観察等)、通知類の作成や本庁における患者情報の把握(記者発表、入院調整等)等、各業務で必要な情報を必要な時に利用できるようにすることで業務の効率化を図った。 |
内容 |
1 職員又はグループがソリューション開発に着手した経緯・動機 開発を主導した職員が、患者の入院調整業務に従事した際に、保健所とのやりとりはFAXと電話で、FAXから出力した紙の情報を管理し、ホワイトボードに経過を記録するというやり方を見て、手作業が多く効率が悪いと感じ、今後感染者が増加しより多くの患者情報を処理しなければならない場合は、システム化が必要であると考え、自身でシステムを開発した。 その後、部内でシステムについて検討したところ、患者情報は入院調整業務以外にも多くの業務で扱っていることから、一部の業務でなく、関係業務全体を包括したシステムとするよう方針を決定した。 2 ソリューション開発の過程 令和2年12月から職員が開発を行い、令和3年2月から対策本部に組織を設置し開発及び保健所への展開の準備等を行った。 次に感染者が急増する前に導入を行う必要があったことから、業務の流れの順に合わせて段階的にシステム機能を作成し、システムを利用しながら開発を進めていくこととなった。 2月からテストを開始し、3月から本格運用を開始した。 3 完成に至るまでに直面した問題・課題、その解決方法 【要件定義の実施不能】 システムの開発に当たり、詳細な要件定義を設計するべきだが、保健所は患者調査等の業務により多忙であったためヒアリング等の実施が困難であり、十分な設計を行うことができなかった。 [解決方法] ・本庁又は対策本部に保健所から異動してきた保健師等に業務を確認し、得られた情報を元に想定でシステムの制作を進め、実際に保健所の利用が始まってから実際の業務と異なる点を保健所から指摘してもらい、システムへの反映を行った。また、ユーザーがシステムを使いながら機能化の要件を聞き取り、制作を行ったことから、実際の業務に即したシステムとすることが可能となり、使い勝手のよいシステムとすることができた。 【保健所への導入】 システムの導入を試みた時期は、保健所の業務が多忙であったことから、業務をシステムに切り替えることが非常に困難であった。 [解決方法] ・全ての業務を一度にシステムへ切り替えるのではなく、移行のしやすい業務から切り替えることでシステムの導入をスムーズに行った。 ・システムの導入により新たな作業が生じる部分があるが、それを超える業務軽減がある事を、先行事例となる保健所の利用方法等を周知することで理解してもらった。 ・システムの導入に対する懸念として、システムへの患者情報登録の手間の発生があったが、これに対してはRPAを導入し、国のシステムに登録した情報を自動的に本システムへ登録する機能を作成した。 4 ソリューション完成後の成果や効果 ・患者の情報が一元管理されたことで、患者への通知等を作成する際、同じ情報を何度も入力する必要がなくなった。また、記者発表や入院調整等を行う本庁側で必要な情報を本庁自らが確認できるようになったことから、保健所からの各種報告をなくすことができた。 ・患者情報をステータス毎(自宅療養、ホテル療養、入院)に分けて表示する機能により、現在保健所の管理が必要な患者の確認を容易にし、台帳管理の手間を減らすことができた。 ・保健師は電話応対が多いため、電話が繋がらなかったり繋がってもしばらく保留になってしまったりすることが多かったが、画面内で患者毎に担当間の連絡を行える機能を設け、電話での連絡を行わずに調整を行うことが可能となり、電話応対の時間の縮減ができた。 5 横展開に当たってのアドバイスや共同利用可能性 制作したシステムは無償で提供できるが、カスタマイズや運用等の検討が必要である。今回の制作に用いたツール(FileMaker Pro)に詳しいシステム業者へ業務委託等を行うことが望ましいと思われる。 |
本件問合先 | 千葉県健康福祉部健康福祉政策課(新型コロナウイルス感染症対策本部DB導入グループ) |
honbu21@mz.pref.chiba.lg.jp |