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タイトル 安全に乳幼児の胸部レントゲン撮影を行うための「レントゲン撮影用チャイルドシート」の考案
施策・事業名称 安心・安全な乳幼児の胸部レントゲン撮影
都道府県名 東京都
分野 健康福祉
事業実施期間 平成26年3月1日~
施策のポイント 乳幼児の胸部レントゲン撮影は、肺野病変の検索や心疾患の経過観察など、乳幼児のレントゲン撮影において最も頻度の高い検査の一つです。乳幼児のレントゲン撮影台は、身体のサイズに合わせて小型であるため、身体をしっかり保持しないと転落する危険性がありました。また、患児が泣いていると、激しい体動により正確なレントゲン撮影を行うことがとても難しく、撮影に要する時間が長くなることがありました。長い検査時間は、患児にとって身体的な負担となるだけでなく、検査を待つご家族にとっては大きな不安となっていました。
そこで、撮影台の上で患児の身体が安定する柔らかな固定具「レントゲン撮影用チャイルドシート」を独自に考案し、作製しました。「レントゲン撮影用チャイルドシート」によって、患児を転落事故から守り、短い時間で正確な胸部レントゲン撮影が実施できるようになりました。検査時間の短縮は、検査を待つご家族の不安を和らげ、信頼感の向上にも結び付きました。
内容 【「レントゲン撮影用チャイルドシート」作製の経緯】
1.乳幼児の胸部レントゲン撮影の課題
・乳幼児のレントゲン撮影台は、成人用に比べ小型で幅も狭く、患児の身体をしっかり保持しないと、転落する危険性がある。
・患児が泣いてしまうと、体動により正しい撮影体位を保つことが難しい。
・技師1人で撮影しなければならない休日夜間は、検査時間が長くなることがある。

2.「レントゲン撮影用チャイルドシート」の機能・効果
・面ファスナー(マジックテープ)を用い、技師1人でも、簡便、迅速に装着できる。
・撮影台からの転落事故を防止することができる。
・座面を、乳幼児の股間の形状に合わせた形の柔らかなマットを用いて作成したことにより、患児の身体が安定し、撮影時の患児の身体の動きが少なくなった。
・患児の体動が少なくなったため、短い時間で胸部レントゲン撮影を実施できるようになった。(検査時間:通常 約10分 → 導入後 約3分)
・患児の身体が安定するようになったため、画像の精度が向上した。
・撮影時間の短縮は、ご家族の信頼感を向上させた。
・技師が一人となる休日夜間の撮影も、短時間に検査を行うことができるようになった。

【「レントゲン撮影用チャイルドシート」の工夫】
・乳幼児の身体の大きさに合わせて「レントゲン撮影用チャイルドシート」の位置が調節できるように、撮影台の上でスライドする構造を考案した。
・患児に触れる部分には、梱包材に利用されている柔らかなマットを用い、患児が触れても怪我をしないようにした。
・レントゲン撮影に影響を与えないように、材料を吟味し、廃棄する機器等から材料を取得した。
・等身大の人形を用いて荷重テストを行い、安全性を確認した。
・設計から作製までのすべてを職員が行い、材料も自前で調達したため経費をかけずに行うことができた。

【導入施設】
東京都立小児総合医療センター
関連
ホームページ
https://www.tmhp.jp/shouni/
本件問合先 (地独)東京都立病院機構 東京都立小児総合医療センター 計画課計画グループ(保健医療局都立病院支援部法人調整課法人調整担当)
042-300-5111(代表)
sn_keikaku_ka@tmhp.jp