平成28年06月 大澤正明群馬県知事
このたびの熊本地震により犠牲となられた方々に対し、哀悼の意を表するとともに、被災者の皆様に心からお見舞いを申し上げます。
群馬県の魅力
群馬県は東京から100km圏に位置し、古くから、東京、信越、東北、中京を結ぶ交通の要衝として発達してきました。近年では、北関東自動車道の全線開通や北陸新幹線の延伸など、高速交通ネットワークの結節点として拠点性が高まっています。
産業では、日本の近代化を支えた絹産業から輸送用機器や食料品、電気機器などの製造業に至るまで、高度な産業技術が集積しています。また、新鮮な農林水産物が生産され、多彩な食材を首都圏に出荷しています。
さらに、尾瀬や谷川岳に代表される豊かな自然や、草津、伊香保、水上、四万をはじめとする多彩で魅力的な名湯、加えて、世界文化遺産に登録された「富岡製糸場と絹産業遺産群」、世界記憶遺産に登録審査中の「上野三碑」、古代東国文化の象徴である古墳群など、観光資源や歴史文化遺産が数多く存在し、県外だけでなく海外からも多くのお客様をお迎えしています。
群馬県のおもてなし料理は「すき焼き」です。肉質の良さで知られる「上州和牛」、生産量全国第1位の「こんにゃく」、知名度の高い「下仁田ネギ」、生産量上位の「生しいたけ」や「しゅんぎく」など、「すき焼き」に必要なすべての食材を県内産でまかなえる「すき焼き自給率100%」の県です。群馬県の魅力が結晶した「すき焼き」を是非ご堪能ください。
これからの群馬県
平成28年度からスタートした第15次群馬県総合計画「はばたけ群馬プランⅡ」では、人口減少対策を土台に据え、魅力あふれる群馬の実現を目指し、「人づくり」、「安全・安心な暮らしづくり」、「産業活力の向上・社会基盤づくり」の3つの基本目標を掲げています。
総合計画の代表的な取組を紹介すると、まず、「人づくり」では、自然の宝庫「尾瀬」を活用し、小・中学生に充実した環境教育を行う「尾瀬学校」の推進という群馬ならではの取組や小中学校における少人数クラス編成をはじめ、特別支援学校の整備など、群馬の未来を担う子どもたちの教育環境の整備を着実に進めます。
「安全・安心な暮らしづくり」では、全国トップレベルの手厚い制度である中学校卒業までの子どもの医療費の無料化、ドクターヘリの運航などの先進的な取組に加え、がん医療をはじめとする高度・先進医療の提供を推進します。
「産業活力の向上・社会基盤づくり」では、人・モノ・情報を呼び込み、ビジネスチャンスの拡大による企業の活性化や新産業の創出を促すとともに、若者や女性が活躍できる雇用の場を生み出すため、高崎駅前にコンベンション施設を整備します。また、全国に先駆けて実現した「上州和牛」のEUへの輸出など、国際戦略の推進、県産品のブランド力の向上などに取り組みます。
総合計画には県民の願いや期待が詰まっています。県政の主役である県民や企業、各種団体、そして県議会や地域をよく知る市町村とも連携しながら、オール群馬で力をあわせて、群馬を更に大きくはばたかせ、「魅力あふれる群馬」を実現していきます。