「みやざきの神楽」の季節が到来!

 神楽は、平安時代にはその存在が確認できる神事芸能で、神を迎えてその場にいる人たちに力を授けたり、災厄を祓ったりするための舞楽です。岩屋にこもったアマテラスの出現を願い、岩屋戸の前で行われたアメノウズメの舞が、その始まりともいわれています。現在、全国に伝えられる神楽の数は5000を超えていますが、古事記や日本書紀に描かれた日本のはじまりの物語の舞台となっている宮崎県には、神話の世界を舞で表現した神楽が県内200以上の地域に伝承されています。これだけの数が伝承されている地域は少なく、宮崎県は全国でも有数の神楽伝承地域となっています。

 みやざきの神楽は大きく「冬神楽(夜神楽)」と「春神楽(昼神楽)」に分けられます。今の時期は「冬神楽」が催され、その年の収穫に感謝し、夜通し舞いが披露されます。高千穂の夜神楽、椎葉神楽、(しろ)()神楽、高原の(かん)()などがよく知られています。

 宮崎県では、九州各県と連携して、神楽のユネスコ無形文化遺産登録に向けさまざまな取り組みをしています。来年1月18日(土)~19日(日)には、「九州の神楽シンポジウム2020」が宮崎市のメディキット県民文化センターで開催され、学術シンポジウムと神楽公演が行われます。
 また、来年宮崎県で開催される国民文化祭、全国障害者芸術・文化祭などでも神楽をテーマにしたイベントを開催する予定で、みやざきの神楽を県内外に向けPRしていくこととしています。