神楽の全国組織設立への準備会発足
神楽は、平安時代の宮中御神楽に由来するものであり、神を迎えてその場にいる人たちに力を授けたり、災厄を祓ったりする神事芸能です。
その神楽を国連教育科学文化機関(ユネスコ)無形文化遺産へ登録しようと、全国8都県(宮崎県、長崎県、福岡県、大分県、熊本県、長野県、愛知県、東京都)で14の神楽を継承する各保存団体が、7月に全国組織の準備会を設立しました。この準備会の事務局は、県内各地に200を超える神楽が継承される国内有数の神楽県でもある宮崎県が担当します。7月に開かれた初会合では、来年度初めまでの全国組織設立に向けたスケジュールや、2026年の登録を目指して、団体同士の横のつながりを強化していくことなどを確認しました。今後は事務局が中心となって、全国各地の神楽保存団体への説明や参加の呼びかけを行い、全国組織の設立に向け準備を進めていきます。
今年は宮崎県でのオリンピック聖火リレーの出発式や、現在開催中の「国文祭・芸文祭みやざき2020」といった大きなイベントで舞が披露されるなど、数多くの神話や伝承が残されている本県において重要な役割を果たしてきた神楽。
しかし、過疎化や高齢化による深刻な後継者不足により、神楽の保存・継承が各地で共通の大きな課題となっています。こうした状況を受け、全国組織の設立によって、情報発信や連携を深める取り組みを全国に広げ、保存・継承の重要性への意識を高めるため、ユネスコ無形文化遺産への登録を目指します。
《問い合わせ先》
宮崎県教育庁文化財課
TEL:0985-26-7250