世界に誇れるモデル地域に! 祖母・傾・大崩ユネスコエコパーク登録
宮崎、大分両県にまたがる山岳地帯「祖母・傾(かたむき)・大崩(おおくえ)山系」がユネスコエコパーク(正式名称:生物圏保存地域)に登録された。
ユネスコエコパークとは、生態系の保全と持続可能な利活用の調和を目的として、1976年にユネスコが開始した制度である。現在、日本では、本県の「綾」をはじめ9地域が登録されており、それぞれ自然と人間社会の共生が評価されている。
「祖母・傾・大崩山系」は、急峻な山岳地形や数々の渓谷など、独特の景観美と原生的な自然を併せ持ち、照葉樹林から夏緑樹林までの幅広い植生が見られるとともに、二ホンカモシカなどの希少動植物の宝庫としても知られている。また、そこに暮らす人々により、豊かな自然が敬われ、守られながら、木材生産やシイタケ栽培など森林資源を上手に活用した持続可能な農林業が営まれてきた地域である。
さらに今回の登録では、自然と人とが共生しながら一層地域が発展していくために、周辺の6自治体(宮崎県延岡市・高千穂町・日之影町、大分県佐伯市・竹田市・豊後大野市、)が連携して、ユネスコエコパークの登録を目指す取組を進めたことも高く評価された。
今後は、世界ブランドであるユネスコエコパーク登録の効果を生かし、関係機関と地域住民が一体となって、人と自然が共生する「世界的なモデル地域」を目指した取組を進め、観光や地域経済の振興に取り組んでいきたいと考えている。