電子機器製品・食品開発のための新設備が誕生!

 本県がIoT、フードビジネス分野でのイノベーション促進を目的に、工業技術センターと食品開発センターに整備を進めてきた「電磁環境試験棟」と「おいしさ・リサーチラボ」の2施設が、5月8日に開所しました。

 電子機器が発する電磁波は、他の装置や機器に悪影響を及ぼす場合があるため、放出電磁波を抑制することと、電磁波を受けても動作に影響を受けないことの両立が求められます。「電磁環境試験棟」はこれらの性能を評価するため、高性能電波暗室や各種試験装置を備えたトータルサポート施設となっており、県内ものづくり企業の製品開発力の強化に資する施設です。

 「おいしさ・リサーチラボ」は食品の味や食感、香りなどをヒトの五感を使って評価する施設で、温度や湿度などを同じ条件に設定することが可能な官能評価室12室をはじめ、サンプル提供のための準備室、評価前の協議などを行うコンセプトミーティングルームを備えています。国際基準ISOの規格に基づいたこの施設を利用することで、食品の特徴を数値化し、明確化(差別化)することが可能になるため、企業の開発コンセプトに合った商品開発・改良の後押しを行っていきます。

 本県ではこれまでに官民一体となった食品試作品の開発などの取組みにより培ってきた人材、ノウハウがあるため、今回の全国レベルの開発評価拠点整備により、県内工業および食品産業のさらなる振興を図っていきたいと考えています。

【電磁環境試験棟の高性能電波暗室】