沖縄の心を世界へ「第7回沖縄平和賞」
沖縄はかつて、琉球王国時代に「万国津梁」いわゆるアジアの国々をつなぐ架け橋として活躍した時代があり、多様なものを受け入れる寛容さや相互扶助の精神で近隣諸国と平和に交流していました。しかし先の大戦において、多くの尊い命と貴重な文化遺産を失い、その後27年間に及ぶ米国の施政と現在まで続く基地負担の歴史を通して、平和の尊さを肌身で感じており、恒久平和の実現を強く求めてきました。
その歴史的・文化的・地理的背景から独自の視点で新たな国際平和の創造に貢献するため、沖縄と地理的・歴史的に関わりの深いアジア太平洋地域の平和の構築・維持に貢献活動を行っている個人・団体を顕彰する「沖縄平和賞」を平成13年に創設しました。
授賞式は2年に1回行われ、受賞者には賞状と賞牌及び副賞1,000万円が贈られます。副賞は、恒久平和を願い、受賞者の今後の平和貢献活動に期待する県民や企業等からの寄付による「沖縄平和賞支援募金」が主な財源となっています。
第7回目を迎える今年は、NPO法人ジャパンハートへの贈賞が決定しました。
ジャパンハートは、代表である吉岡秀人医師の長年の海外医療経験をもとに、2004年に国際医療ボランティア組織として設立されました。海外では貧困や医療不足にあえぐミャンマー、カンボジア、ラオスなどにおいて、医師や看護師など多くの医療ボランティアを派遣し、質の高い医療を提供しています。また、日本国内においても、医療者不足が深刻な離島や僻地の診療所に看護師などを派遣し、地域に根ざした医療に取り組んでいます。こうした国内外で医療援助活動を行いながら、貧困地域や離島・僻地の問題を解決する取り組みが、沖縄平和賞に最もふさわしいものであると評価されました。
第7回沖縄平和賞授賞式は、平成26年10月10日金曜日に名護市の万国津梁館にて開催されます。
沖縄県は、これからも沖縄平和賞を通して、平和を願う「沖縄の心」を世界に発信し、恒久平和の創造に貢献することで、沖縄がアジア太平洋地域の平和交流拠点となることを目指していきます。
【お問い合わせ】
沖縄県 子ども生活福祉部 平和援護・男女参画課
電話 098-866-2500