時をこえたタイムカプセル。 天下人の「黄金の茶室」!

 佐賀県立名護屋城博物館では、天下人・豊臣秀吉がつくらせた「黄金の茶室」を文化庁の補助事業を活用して復元し、歴史を体感できる茶室として今春から公開しています。

 「黄金の茶室」は、組み立て式の三畳の茶室全体を金で飾った絢爛豪華なもので、秀吉が肥前名護屋城に運ばせ、武将らを招いた茶会や外国使節の応接など、政治や外交上の重要な場面で披露されました。記録に登場する9回のうち実に4回が名護屋城を舞台としたもので、名護屋城と「黄金の茶室」との関わりは特別に深いということがわかります。

 このたび、博多の豪商で、名護屋城での茶会に実際に招かれた茶人の神屋宗湛(かみやそうたん)が残した「宗湛(そうたん)日記(にっき)」などを基に、「黄金の茶室」を忠実に再現。柱や壁・天井といったすべてに金箔を使用し、くぎで固定せずに溝に壁等をはめ込むという組み立て式の設計を再現しています。

 同博物館では、400年余りの時を超えてよみがえった黄金の空間に身をゆだね、学芸員の解説つきでお抹茶をいただけるここでしか体験できない特別なプログラムを開催しています(有料・要予約・不定期開催)。

 「黄金の茶室」は常設展示で、無料で見学できます。当時の歴史や文化に想いを馳せながら、秀吉や戦国武将たちが目にした黄金の世界に浸ってみてはいかがでしょうか。

《問い合わせ先》

佐賀県立名護屋城博物館  電話0955-82-4905

名護屋城博物館黄金の茶室1