ホスピタルスタジオを利用した「新人ナース研修」~離職防止への新たな取組み~

 静岡県内の医療機関では、看護師の夢を持って就職したものの、臨床現場の厳しさに戸惑ったり、ついていけないと感じるなど卒業時の能力と現場で求める能力とのギャップを感じ、辞めてしまう新人看護職員が6.2%、約200人(平成19年度)もいます。こうした現状を踏まえ、新人看護職員の離職防止を図るための新たな取組みとして、民間の研修センター(テルモメディカルプラネックス)を利用し、臨床現場をリアルに再現した環境の中での研修を行いました。
納得! 実践研修
 基礎技術の再確認や、一度に複数の患者に対応するシミュレーショントレーニング、ヒヤリハット事例を学ぶことで自分の業務を振り返ることができることに加え、悩める看護師は自分だけではないと実感し、安心できる一石二鳥の内容です。今年度は静岡県内の中小規模の病院を対象に募集したところ、39人の研修生が集まりました。
 技術研修では研修指導者の先輩看護師に採血や注射のコツを聞いて納得する様子が見られました。
参加者の喜びの声
 「こんなにゆっくり丁寧に教えてもらったことはなかった」「医療器械のことがよくわかった。もっと勉強してこの器械のことなら私に聞いてと言えるようになりたい」など前向き
な感想がたくさん聞かれました。中でも最後に「辞めようって思っていたけれど、同年代の人たちが悩みながら頑張っている姿を見たら、もう少し続けてみようと思いました」という言葉には、指導者の看護師、スタッフとも感激。
 来年度はより多くの新人看護職員に参加してもらえるよう今から計画を練っています。

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