マグロの養殖日本一を目指して

 日本人の多くが好きなマグロ。近年の世界的な需要の増大や国際的な漁業規制の強化、燃油高騰によって、国内での漁獲や輸入による調達が難しくなると予想されます。そして、これを代替するものとして、国内での養殖が注目されています。
 本県では、昭和44年から飼育実験を行うなど、全国に先駆けてマグロ養殖技術の開発に取り組んできました。これにより、直近5年間の生産量は約4倍、金額は約6倍と大幅に伸びています。
 本県は島や半島が多く、マグロの養殖適地が多く存在し、また、幼魚を近海で採ることができます。加えて、幼魚が採れる漁場と養殖場が近いこと、餌料となるサバ等の水揚げが多く全国有数の餌料供給基地であることなど、マグロを養殖する上で有利な条件が整っています。このような恵まれた条件と、これまで培ってきた養殖技術を最大限に生かし、県では昨年3月、年間生産量を5年後までに現在の4倍の2,000t(生産額70億円相当)程度にまで増やすことを目指す「マグロ養殖振興プラン」を策定しました。
 全国的には大手資本による養殖経営が主流ですが、個人経営体や県内法人が頑張っているのも本県の特徴。地域振興にも大いに貢献することから、県では今後も、関係団体と連携・協力して「マグロ養殖日本一」を目指す取組みを進めていきます。

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